2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

不愉快なり

不愉快な事件のなんと多いことか。 宗教抗争の続くインドネシアスラウェシ島で登校途中の女子高校生3人が襲われ首を切断された。どうやらキリスト、イスラム両教徒による宗教対立が生んだ悲劇である。宗教が政治に介入してくると必ずといっていいほど悲劇が…

伊勢は津でもつ 津は伊勢でもつ(2)

冒頭の文章は、手元にある『新・競艇事典』に寄れば、「『水神祭』(初勝利の新人選手を先輩が祝福してプールに落とすこと)をあげた鷲澤はF持ち(過去にフライングの反則をしており)で早いS(スタート)にはいかないだろう。ピット(ボートの発着場)離…

伊勢は津でもつ 津は伊勢でもつ(1)

「『水神祭』をあげた鷲澤は、F持ちで早いSにはいかないだろう。ピット離れに不安があるもののモンキー逃げで一気に運ぶのか」 この文章、なにを言っているのかがすっと解る人はかなりの業界通である。この業界に縁のないワシャには当初まったく理解不能だ…

伊勢は津でもつ津は伊勢でもつ

只今、午前5時40分です。 ちょいと所用で三重県まで出かけることになりました。泊りになります。 てなわけで、その詳細は明日のこころだーッ。(新潮文庫の『小沢昭一的こころ』買いました)

やきもの再勉強

昨日、今日と本が立て続けに届いた。赤羽一郎著『常滑−陶芸の歴史と技法−』(技報堂出版)と赤羽一郎・小野田勝一編集『日本陶磁全集 常滑 渥美』(中央公論社)である。 数年前に陶器について集中的に勉強したことがあった。きっかけは「名窯紀行 匠の技」…

鉄ちゃんと駆っちん

以下は、ジャーナリストの日垣隆さんがとある講演会で話題にした「修善寺の鉄ちゃん旅館」の話である。 修善寺の老舗旅館の息子が父親から旅館を継ぐように説得をされていた。しかしその息子は旅館を継ぎたくない。すったもんだの親子喧嘩の末に、鉄道ファン…

郷土愛

司馬遼太郎は『この国のかたち』の中で言っている。《人間というのは、よほどな人でないかぎり、自分の村や生国(こんにちでいえば母校やひいき球団もこれにはいる)に、自己愛の拡大されたものとしての愛を持っている。社会が広域化するにつれて、この土俗…

霜降

先週、ちょいと風邪を惹いてしまった。掛け布団が夏用のままで窓を閉めずに寝たのは無謀だった。明け方寒いのなんのって・・・夢は雪の八甲田山だったりして。 お蔭で朝早く目が覚めてしまってリビングに降りていってもコタツは未だ出ていないのでこれまた寒…

相合い傘

昨夜、BSで放送された「男はつらいよ・寅次郎相合い傘」を観て、4回泣いてしまった。この作品は本当に心が洗われる。 まずマドンナのリリー(浅丘ルリ子)がいい。気丈で苦労人で優しくてかわいくて、寅次郎にぴったりなんだが巧くはいかない。 今回は脇エ…

「そんなぁ」事件簿(1)

文化3年(1806)10月22日にこんな事件があった。 江戸は浅草三好町の長屋に住まう辰五郎は腕のいい飾り職人だ。今日もついつい仕事に熱がはいっちまって、家路についたのは六ツ(午後6時ごろ)を過ぎていた。家では一緒になってまもない女房のおかねが夕餉の…

「そんなぁ」事件簿(2)

小太りのストーカー侍、ギラリと段平(だんびら)を抜き放つと、やにわに辰五郎へ斬りつけてきた。ところがどっこい辰五郎は敏捷だった。おかねを突き飛ばすと自分も脇に身をかわした。しかし、敵もさるもの引っかくもの、きびすを返すと二の太刀、三の太刀…

吠える大仁田

参議院議員様であらせられる大仁田閣下がタイゾーくんに怒っている。あいさつをしたとかしないとか、ヤクザじゃないんだからさ、そんな理由でタイゾーくんの事務所を急襲するなんて大人気ない。 郵政民営化法案の採決棄権で大きく下がった株はなかなかあがら…

哀れな退職公務員

大阪府下の自治体で退職直前職員の中途退職が激増しているという。理由は「ヤミ退職金」と指摘された互助会退会給付金の廃止を見越してのものである。 そりゃぁそうだわな。半年待って定年退職する時点で退会給付金が廃止されていれば960万円がもらえなくな…

子育て(1)

神戸女学院大学教授の内田先生がその著書『健全な肉体に狂気は宿る』(角川新書)の中で言っている。《ぼくは基本的に親子関係というのは希薄なほうがいいという考え方ですから。家族というのはただでさえ狭い空間にひっついて暮らしているわけですから、し…

子育て(2)

ワシャ的には、もちろん内田派だ。調べてみると『ケータイを持ったサル』の著者正高信男さんも『父性の復権』の著者林道義さんも「希薄派」である。 これらの本を読むと、どうやら「濃密派」というのは1970年代から台頭した「友達のような父親」や「ものわか…

いやー、超大作の「夢」を2本見ると、睡眠時間は十分なのだが疲れるものですな。1本目はホラー(悪夢)でした。白い部屋がプールになっているんです。そこに巨大な魚のような怪物のようなモノが泳いでいましてね、そのバケモノに餌をやる番人みたいなのもい…

源融(みなもとのとおる)という貴族がいた。 平安朝の始め、もっとも天皇の権威が顕示されていた時代のことである。桓武天皇の後を嗣いだ平城天皇が「薬子の変」で失脚して弟の嵯峨天皇が即位をする。弘仁14年(823)のことである。この天皇、随分と精力家…

ケッコウ毛だらけ

「男はつらいよ 寅次郎子守唄」を観た。基本的にこのシリーズには夏編と秋編があって本編は秋のほうである。秋編のほうが風景がいい。風に揺らぐススキに哀愁を帯びたBGMが物悲しい。 マドンナは十朱幸代、若い、そりゃそうだ、30年前だもの。でもさぁこ…

国勢調査(1)

件の座談会で大林局長は言う。「国勢調査には基本的な役割が4つある」のだそうだ。 その1として「基準となる人口を提供している。」ということなのだが、この国勢調査による人口は住民基本台帳の人口と大きく乖離している。だいたい行政計画を立案するにし…

国政調査(予告)

昨年、総務省の外郭団体「(財)日本統計協会」の主催で座談会が行われた。テーマは「平成17年国勢調査へ向けて」というもので、出席者は日本大学経済学部教授小川直宏氏、島根大学法文学部教授廣島清志氏、住友生命総合研究所常務取締役新村保子氏、総務省…

ある帰還兵の本

テレビでチャールズ・ロバート・ジェンキンス『告白』(角川書店1200円)が発売されたことを知った。仕事が終わって駅前の2軒の書店に行ったのだが残念ながらなかった。それでもどうしても読みたかったので家に戻って車に乗り換えて、郊外の大型書店に行く。…

去嫌

板坂元氏の「何を書くか、どう書くか」を読んでいて、「去嫌(さりきらい)」という言葉に出くわした。日本国語大辞典によれば《変化を尊び反復停滞を嫌う連歌、和漢連句、俳諧などで、一巻の中に同字、同事などが近接して多用されることのないように定めら…

2000人どころか・・・

今や4万人死亡説まで流れている。一昨日懸念していたようにパキスタンでは甚大な被害が出ているようだ。 しかし・・・それにしても酷すぎる。丘陵の上に広がっている町がまるっきり壊滅しているではないか。脆すぎる。繰り返しになってしまうが、このパキス…

午後読書

文藝春秋を買ってきた。まんず日垣隆の「新書一点賭け」を読む。ううむ、今回は羽生名人の「決断力」か。早速、買わなければいけない。お薦めのレファ本「日本俗語大辞典」はすでに書棚にある。ほっとした。 同じ書評コーナーに外務省のラスプーチンと言われ…

パキスタン大地震

また大災害が起きた。大地震がパキスタン北部を襲い2000人を超す犠牲者がでる状況になっている。地震の規模はM7.6というから阪神淡路大震災よりも0.3ほど大きい。この南アジア地区では平成13年にインド西部で、平成15年にイラン南東部で大きな地震が起きて…

出会い(1)

司馬遼太郎記念館会誌の「遼」に武田鉄矢の講演録が載っている。武田鉄矢は18歳の時に「竜馬がゆく」と出会い、竜馬と自分を重ね合わせ、竜馬の行き方を模倣することにより、その後の一風変わったしかし面白い人生を送ることになったのだそうだ。この講演を…

出会い(2)

さて「尻啖え孫市」は買わなかったが、その時に実は文庫を一冊購入していた。同じ角川文庫の棚にあったカバーがない「真田軍記(井上靖)」である。これは薄くて簡単に読めそうだとでも思ったのだろう。その本は未だにワシャの手元にある。値段は120円がつい…

うらやましい

今日、二人の若者が江戸は小塚原で死んでいる。頼山陽の三男で頼三樹三郎(36)と福井藩士で緒方洪庵門下の橋本左内(26)である。この二人、井伊直弼が断行した安政の大獄に連座して捕縛され、刑場の露と消えた。この二人に遅れること二十日、長州藩士の吉田松…

談合とテレビ(1)

日曜日、テレビ朝日、サンデープロジェクトで「もう談合はしない・・・56歳孤独な闘いの記録」というドラマが放映された。おっと、ドラマじゃなかったっけ。地元の安城市で起きた事件だけに興味がありテレビ桟敷の前に陣取った。 取材は相川俊英というジャー…

談合とテレビ(2)

この告発した人、ついにサンデープロジェクトに出演を果たした。そこで参議院議員の脇雅史氏に「談合はそんなに単純なものではない」と反論されて立ち往生してしまう。収録後、意気消沈して楽屋にもどった告発氏の携帯がタイミングよく鳴った。娘からの電話…