2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

師匠(続)

いい師匠との出会いは人生という道を明るく照らしてくれる。反面、悪いのに出くわすと道を曲げられて取り返しがつかぬことにもなりかねない。成長しきっていない未熟な子どもにこういった悪教師は劇薬と言ってもいいだろう。 司馬遼太郎の有名なエピソードに…

師匠

NHKの連続テレビ小説「ちりとてちん」、ヒロインの和田喜代美(貫地谷しほり)は落語家になるために大阪の徒然亭草若(渡瀬恒彦)のもとに入門を果たす。そこから悲喜こもごものドラマが展開していく。 その中で印象に残ったセリフがある。草若師匠の内弟…

ワシャ蔵は北風と共に去りぬ

今日も今日とて銭亀の平次親分が木戸番屋を覗きこんで、番太の年寄りに声をかける。平次「よう、とっつあん、今日はまた一段と冷えるじゃねえか」番太「おやおや、平次親分、どうぞ、中にへえって火鉢にあたっておくんなさいまし」平次「そうだな、手でも温…

誕生日

今日はワシャの誕生日だ。ウソです。本当はワシャの尊敬する岡本太郎の誕生日なのじゃ。 ずいぶん昔、途方もなくどでかいこの人の作品を見上げた記憶がある。大阪万博のお祭り広場でのことだ。 腹に不細工な顔をつけた白いペンギンが羽を広げているような「…

論語塾

呉智英という思想家がいる。小林よしのりは『ゴーマニズム宣言』の中で彼についてこう書いている。《脅威的な読書量をこなし、知で武装して近代民主主義批判を始めた思想家である》《「人権思想を疑え!」「人間は平等ではないのだ!」「差別はあっていい!…

道路特定財源

ワシャの町では駅前を区画整理するということで10年以上前からすったもんだしている。総事業費は400億円くらいで、その多くは道路特定財源から充当されることになる。だから駅前の小さな住宅街に東西南北6本もの道路、それも幅員18m〜22mの広い道路を造ら…

イージス艦・漁船衝突事故

大型フェリーで長崎から五島列島に渡ったことがある。その時に感じたことは、「海には沢山の船が浮かんでいるんだな」ということだった。 フェリーは西に舳先を向けて進んでいた。その前を小さな漁船が何隻もかすめていったり、フェリーの進行方向に入ってい…

神経根造影およびブロック診療(完結編)その1

6分間の闘いは終わった。ワシャは台の上で汗だくになっている。看護婦さんにガーゼを当ててもらう。ついでにパンツもずり上げてもらった。「それでは診療台を立てますので、バーをしっかりつかんでください」 腰から足にかけての激痛は消えている。しかし軽…

神経根造影およびブロック診療(完結編)その2

(上から読んでね) ワシャは車椅子に乗って、診療室奥のバックヤードに案内され、そこでベッドに横たえられた。「30分くらいで足の痺れが取れますので、そのまま休んでいてくださいね」 そう言い残すと看護婦さんはカーテンを引いて去っていった。 いいです…

神経根造影およびブロック診療(続)

処置室に入る。部屋の中央に胃の検査をするときに乗る大きな診療台が立っている。そこに裸足で立つように指示された。ワシャは腹を台につける格好で診療台に乗って台の周囲にあるバーをしっかりと握った。「回転しますよ」 と、看護婦さんが言う。立っていた…

神経根造影およびブロック診療

昨日、表題の処置をするために総合病院に行く。午後2時45分、再診受付機を通って、整形外科の窓口に受診表を出す。すでに予約が入れてあるので、すぐに診療室に案内されて、血圧を測定する。130−95、そんなところか。 血圧を測り終え、看護婦さんにロッカー…

ワシャの症状

ワシャの疾患の病名が顕かになった。「腰椎間板ヘルニア」のかなりひどいものと、「腰部脊柱管狭窄症」なのだそうだ。症状は、腰の椎間で髄核(椎間板の本体である軟骨)が後方へ突出し、これが脊髄から枝分かれした神経根や、その神経根が束になっている馬…

天気晴朗なれど風強し

昨日の防災訓練は無事終了した。300人ほどの参加者があって、「高層マンション対応」と銘打った割りには盛況だったと言っていい。スタッフはNPO、地元ボランティア、町内会、社会福祉協議会、行政、消防、国土交通省などの混成部隊で、こんな寄合所帯でど…

灯明となる本

いろいろなことが重なって少々へこんでいた。そんなところへe−honで頼んでおいた書籍が4冊届く。本を手にすると少しだけ元気になる。『論語』(岩波文庫) これはある勉強会のテキストとして買った。W・リップマン『世論』(岩波文庫)ソースティン・ヴ…

軽い頭が重い

取り敢えず1日3回連続3日という防災講演は無事終了した。始まる前は「どうなることやら」と不安だったが、回を追うごとに練度が増して、最終回は拍手をいただいた。めでたしめでたし。 高座疲れが出ている。それに加えて、昨日、一昨日と連荘の送別会も効い…

寝過ごした

げげげ、連日の高座の疲れが出たのか、いつもなら4時40分には目が覚めるのに、もう7時を過ぎている。えらいこっちゃ。 てなわけでまた後ほど登場いたします。

診断の結果

最近のホッケの開きは脊髄がきれいに真っ二つになっている。いくら画像とはいえ自分の脊髄がホッケに割られているのを見るのは気持ちのいいものではない。それも結果が悪ければなおさらだ。 昨日、朝一番で総合病院に行って、担当の医師からMRIの結果を聴…

駒形どぜう

木造瓦葺二階建て、土蔵を思わせる造りで外壁は漆喰仕立てで、窓には連子格子がはまっている。小さな庭は板塀で囲まれて外からの目隠しになっていた。二階は窓に簾が下がり昼過ぎの日差しを和らげている。 二階大広間で年季の入った二重回り縁の天井を眺めた…

どぜうなべ

浅草寺西の公園通りからオレンジ通り、浅草中央通り、仲見世、観音通りとまたぎ、馬道通りに出る。通りを右に曲がって少し行けば吾妻橋のたもとになる。天気はいい。そのまま南を向ってぶらぶらと歩く。この辺りから駒形町である。 夏目漱石の『彼岸過迄』の…

浅草界隈

コーヒーマンは上野の山を降りて台東区役所の北の道を浅草寺に向って歩いている。江戸から明治にかけてこの辺りは寺町だった。百を超す僧院が密集していた。今でも東本願寺をはじめとして寺は多い。だが、周辺の建物が高層化して寺を隠してしまっているので…

ついてない日

今朝のことだ。御徒町のホテルで目を覚ました。頭が痛い。夕べ、飲み過ぎたようだ。午前6時、朦朧とした気分を払おうと顔を洗った。フェイスタオルを探していて何かに手が触れた。その瞬間、何かがカランと鳴った。顔を拭いて見下ろせば、歯ブラシが便器の…

MRI体験(続き)

MRI機から飛び出しているベッドに横たわった。頭をガッチリと固定されて、膝の下には固めのクッションをかまされた。左手にスポンジのような非常用のベルを握らされた。「何か以上があったらこれを強く握ってください」と検査員が言う。 その後、ヘッドフ…

MRI体験

午後4時、市内の総合病院の正面玄関をくぐる。「自動再来受付機」に診察券を入れて手続きをする。受付票には「8番受付に行け」と書いてあるので、地図を頼りに病院の中をさまよった。 それにしても夕方の総合病院というのは閑散としていますな。たまに看護…

白梅忌と言うのか

志村有弘編『司馬遼太郎事典』(勉誠出版)、志村有弘編『藤沢周平事典』(勉誠出版)を購入する。今、せっせと読んでいる。 平成8年2月12日に司馬さんが逝った。1年を待たずして翌年の1月26日、藤沢さんが亡くなられる。司馬さんの「菜の花忌」は知っていた…

ワシャ蔵、行方不明

今日も今日とて銭亀の平次親分が木戸番屋を覗きこんで、番太の年寄りに声をかける。平次「とっつあん、地震屋のワシャ蔵を見かけなかったかい?」番太「ああ、銭亀の親分さん、寒い日が続きますねぇ。今朝方も天水桶に氷が張ってましたよ」平次「そんなこた…

読書会 その1

中日新聞の夕刊に「若者熱く読書会 活字離れここは無縁」という記事が一面に載っている。名古屋市で20〜30代を中心にして500人の会員を有する読書会があって、毎月活動をしているとのこと。「ミクシィ」で呼びかけ若い会員が急増した。1月半ばの分科会には36…

読書会 その2

(上から読んでね) もっとハードなのが、ジャーナリストの日垣隆さん主催の読書会だ。すでに東京や大阪で何度も開催されているのだが、課題図書の数が半端じゃない。そして内容も極めて濃いのである。課題図書を厚さで示す読書会があるだろうか。昨年の9月…

小遊三独演会

三遊亭小遊三の独演会に行ってきた。演目はってえと、相撲噺の「佐野山」、与太郎噺から「鮑のし」、吝嗇噺の「味噌蔵」の三席だ。「佐野山」は弟子の遊馬が出して、外の二っつは小遊三が噺した。久しぶりに楽しい午後を過ごしたわい。 それにしても落語とい…

バカ四連発

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080201-00000023-nks-ent 松坂慶子の娘2人が芸能界デビューするんだとさ。最近、芸能人も世襲が多くなってきた。よっぽど芸能界というところは美味しい思いができるらしい。しかし、美女の子が美女とは限らない。よほど…

面子の人

立川談志の弟子の談四楼が書いた『煮ても焼いてもうまい人』(木世文庫)の中にバカな男の話が出ている。 長野県飯田市で開催された談志独演会のときの話だ。談志が高座に上がって客席を見ると、最前列で酔っ払いがいぎたなく寝ていたという。昔の談志ならケ…