霜降

 先週、ちょいと風邪を惹いてしまった。掛け布団が夏用のままで窓を閉めずに寝たのは無謀だった。明け方寒いのなんのって・・・夢は雪の八甲田山だったりして。
 お蔭で朝早く目が覚めてしまってリビングに降りていってもコタツは未だ出ていないのでこれまた寒い。
 寒い寒いといいながら支度をして出勤した。
 午前中、北の会議室で会議だったのでサッシュの隙間から入ってくる木枯らしが寒〜い。
 一緒に会議に出ていた若手は半袖ノーネクタイで未だクールビズをやっていた。「お前はフールビズか!」
 てなことで、めっきり寒くなってきた。それもそのはずで二十四節気では「霜降」だ。おっと肉好きのあなた「しもふり」ではありませんよ。「そうこう」ですぞ。
霜降や 陶(すえ)ものつくる 翁かな》
 飯田蛇笏の句である。霜降の季節にどこだろうか、このあたりなら常滑か瀬戸の窯場といったところだが、きっと蛇笏は木枯らしに追われながら窯場を散歩していたんだろう。ふと目に止まった陶苑を覗いてみれば、日の当たらない工房の隅っこで老陶工が黙々と轆轤で土上げをしている。ワシャのイメージではその陶工がどうしても唐九郎になってしまうんですなぁ。
 季節もいいことだし『鬼ケ島』や『奥入瀬』(どちらも唐九郎作の茶碗)に会いに、翠松園陶芸記念館に出かけてみようかな・・・と思っています。でも思っているだけでまた年を越しそうですが。ヘークッション!!