国辱

 このニュース、昨日の午後3時ごろに配信された。

《トランプ次期米大統領、各国首脳と相次ぎ会談 断念の石破首相は「リストの相当下の方」か》

https://news.yahoo.co.jp/articles/b4cc0609b02d5aafbe11c1ddb3b195ee72c1f34e

 昨日の続きになってしまうが、ちょいと触れさせてもらう。記事にもあるが、アメリカには、「ローガン法」という民間人が外国政府と外交問題について交渉することを禁じた国内法があって、トランプサイドは、それを盾にして石破首相の会談要請を断った。

 そんなことはどうでもいい。政界を、政治家を知っている優秀な識者たちは最初から「石破はトランプに会えない」と言っていたんだから。一市民のワシャですら、石破氏の普段の行動、言動、人相を観ていれば「ゲルはトランプに会えないね」って、日記にも書いていたっくらいだからね。

 人を見る眼、客観的に物事を俯瞰できるリテラシーがあれば、トランプ氏が石破首相に応じるとはとても思えないでしょ。

 この記事で問題にしたいのは、後段に出てくる自民党の閣僚経験者の談である。その部分を引く。

《米国内法も理由とした説明と異なるトランプ氏の動きについて、「トランプ氏がルールを守ると思うか?(基盤が脆弱な)石破政権がどこまで持つかわからないから、トランプ氏は首相と距離をとっている」と話す。》

 この閣僚経験者の推量も違うね。閣僚の経歴をひけらかすなら、もっと現実を見てものを言え。やっぱ、自民党は能のない奴ほど偉くなるらしい(笑)。

 トランプ氏が会わなかったのは、石破程度の政治屋をはなから相手にしていなかったのさ。センスもない、愛想もない、誠実さもない、おもしろくもない、そんな人間に会う気などさらさらなかった。それほどトランプ氏は暇じゃない。

 今、日本は史上最悪の政(まつりごと)リーダーを戴いている。

 歴史を見てくれ。聖徳太子藤原不比等平清盛源頼朝北条時宗、みんな格好よかった。織田信長豊臣秀吉徳川家康もドラマになる男だった。西郷隆盛大久保利通伊藤博文・・・近いところでは吉田茂佐藤栄作田中角栄安倍晋三など、絵になる男ばかりだ。

 ところがどうよ?総理大臣になりたくてなりたくて総裁選に5回も出たあきらめの悪い男。粘着質と言ってもいいい。それを性懲りもなく支持するマヌケな連中に支えられ、ついに伊藤博文高橋是清と同じ立場に立っちまいやがった。

 ちょっと話が逸れるけど、紙幣の顔になった政治家は何人もいる。聖徳太子が有名だけど、近代政治家だと高橋是清(50円)、板垣退助(100円)、岩倉具視(500円)、伊藤博文(1000円)がいる。岩倉などはヤクザ顔でとても紙幣の顔には向かないが、それでも顎はあるし顔立ちもきりりとしている。ここにゲル首相の顔が入ると想像してご覧なさい。三白眼、たるんだ両頬、への字口、その上に顎はない。こんなのを財布に入れて持ち歩けますか?「呪いの紙幣」とか言われちまいまっせ。

 話を戻す。

 後世、令和の日本を代表する政治家が、岸田文雄石破茂ですよ(泣)。そいつらを支えて外交交渉するのが外相で、これが日中議連、日朝議連の岩屋毅。その配下として国際政治の中で丁々発止と飛び回るのが、英利アルフィアとおニャン子オバサンですよ(号泣)。

「こんなのに政治をやらせているなんて、令和時代の日本人ってホントにバカばっかりだったんだね」

 子孫たちがそう言って嘲笑うのが目に見えるようだ(泣)。

親中政権の孤立

《トランプ氏、ゼレンスキー氏らと会談 ロシア侵攻巡り仏大統領提案 パリ》

https://news.yahoo.co.jp/articles/ac77a6bc8432bfdf47c8122af5aecabe2d2367cf

 対ロシヤ戦略として有意義な会談になったことだろう。

 日本はというと、盆暗岸田の策略で「オタク内向き小心者」のゲル首相が誕生してしまった。盆暗岸田はひどい宰相だったが、それよりもバカで根暗なゲルを持ってくることで、「ゲルより盆暗のほうがマシ」という雰囲気の醸成に成功した。まぁそんな雰囲気をつくっても国益には1ミリも役には立たないがね。

 そのゲル首相は面会申し込みを門前払いされた。

アメリカでは大統領就任までどこの元首・首脳とも会わないから日本国首相とも会わない」ってね。

 でも、マクロン氏やゼレンスキー氏とは会ってまんがな。ゲル首相も舐められたものだ(当然だけど)。

 石破茂、背後の岸田文雄、そこに群がる自民党議員ども。テメエ達の延命や利権確保のためだけに動いているから、国際社会から取り残されていく。無能な政治家たちには、なぜ国際政治から石破自民党が相手にされないのか、理解できないだろう。

武田先生の大村知事評

 朝起きて、新聞を確認したり(読んだりではないですよ)テレビを眺めたり(見たりではないですよ)していると、いいネタに出くわすことが、ままある。

 昨日から言っているように、武田先生の愛知県知事評を書いておきたいのだが、新ネタにグラグラする自分が悲しい(笑)。

 昨日というか、今朝床についたのが未明だった。今日は久しぶりに午前中予定がなかったので、夜更かしをしてしまったのだ。午前9時過ぎに起きてきて遅い朝食をとっていると、リビングのテレビにNHKの「日曜討論」が流れていた。知らねえ議員がパネルディスカッション形式の並び――絶対にパネルディスカッションにはならないけど――で、司会者の質問に答えている。新聞で確認すると、「新人議員が討論!政治のこれから 選挙・国会の在り方は?」などとタイトルが付けてある。

「ふ~ん、新人議員さんたちか」と思いながら横目で眺めている。自民、公明、立憲、国民、維新、共産、れいわ。公明党の女性はちょいと薹が立っている。国民の男性はゲーハーだけど、まあ若そうだ。医師らしいがもう少し原稿を見ずに話をしたほうが説得力がある。共産党の女性は絵に描いたような共産党員で、民青出身の叩き上げだそうな。維新は元官僚、れいわは元タレント。自民党の女性は慶應からハーバード大学に留学かぁ。じゃあリベラル系の影響をかなり受けているとお見受けした。41歳にしてはちょっと老けている。テレビで映されるんだから、顔のシミはちゃんとファンデーションで隠してこなくっちゃいけない。やたら野党系の発言にも「うんうん」と頷いていたけれど、みんな肯定していてはダメ。

 そして新人といえば、日本保守党の島田洋一代議士がいなかった。島田先生は新人だからこのラインナップに並んでいてもいいのだが、これがマスコミのカラクリで、党派5人以上でないと、こういった番組で1席を確保できない。NHKとしては、言うことをきかず、どんな発言が飛び出すか判らない島田先生など危なっかしくて座らせられないだろうしね(笑)。

 この理不尽な差別について「NHKをぶっこわせ」の立花隆志さんが、こんな提案を日本保守党の百田代表にしていた。

「百田さん、日本保守党とうちとで会派を組みませんか?そうすると国会議員が5人になるので、テレビ討論会とかに呼ばざるを得なくなります」

 まさに日本保守党は5人に達していないので、今回の「日曜討論」の仲間に入れてもらえない。だが、もし立花さんと組んでいれば、新人議員として島田先生がこのテーブルに座れたのである。これは惜しいことをした。NHKの「日曜討論」を島田先生が引っ掻き回す、そうすれば視聴率も上がったのにね。

 少なくとも日本保守党、N党とは共通項も多くある。考え方も似ている。なんとかバカどもを馴致させるためにも、小異を捨てて大同につくことはできないものだろうか。

 で、ここまでで原稿用紙3枚を書いている。2000字を超えると、冗漫な文章になってしまうので、あまり長くしたくないのだが・・・。

 ええい、今日は武田邦彦先生が愛知県安城市に来た翌日のSNS番組「ニュース生放送あさ8!」でMCの有本香さんと間で愛知県の大村知事のことを話していたことを記録しておきたい。長くなりますぞ~(笑)。

 それでは始めます。途中、ところどころでワルシャワが合いの手を入れますがご容赦を(笑)。

武田邦彦先生の大村知事に関する発言等】

武田「政治家でね、何のために政治やっているのか分かんない人がいるんですよ。それが大塚さんとか今の知事の大村さんとか。大村さんなんかね。自分のシンパにはわりあいといいんですけれど、普通の県民はぜんぜん相手にしないんです」

 え、韓国の尹大統領と同じじゃん。シンパに踊らされて戒厳令を出してしまった人と(笑)。

 ジャーナリストの有本さんが「なんでそんなに人気のない政治家が愛知県では知事になれているんですか?」というようなことを質問する。

武田「共産党しか対抗馬を立てられないからですよ。だから投票率が30%になっちゃう」

 有本さん、納得する。

武田「結局、大村さんが何やっているか、愛知県民は何も分からないんですよ」

有本「確かにね」

武田「大村さんは、自分の見解をなんにも言わない。例えば、大問題を起こした『愛知トリエンナーレ』は、美術的には非常に重要なものだった。これを、どうして政治的なものとして扱ってしまったのか、それを大村さんに訊きたい。初期のころは大村さんを応援していたが、知事としてはダメだった」

有本「大村さんを含めた愛知県を、左翼活動家が騙してあの展示をやった。騙されたことをきちんと説明すればよかったのだが、負けず嫌いの、官僚無謬主義に冒されている大村さんは、自分の間違いを絶対に認めない」

 武田先生、頷く。

有本「名古屋市は広沢市長に代わる。広沢さんという人は極めて控えめな人。広沢さんはビジネスマンとして成功してきた人ですからね、何年か経ったら、広沢さんに大村知事はうまく手玉に取られちゃうんじゃないかと。あの知事は、そんな感じがします」

武田「人間の格としては広沢さんのほうがずっと上ですからね」

有本「(笑いながら)センセ~」

武田「大村さん、最初の頃なんかね、『武田先生!』とか言ってね、ちゃんとした人間対人間の付き合いができていた。もちろん知事ですからペコペコしてないですよ。ちゃんと知事と大学教授としてお互いを敬しながら付き合っていた。けれど、今はね、僕との関係が悪くなってからは、もう『お、武田か』てな感じなんですよ。だから人気がないんですよ、愛知県で」

有本「え!どういうこと?」

武田「上から、超上から目線で、3階くらいから言ってくるんですよ」

有本「あ!」

武田「一期ごとに2階、3階と上がっていくんですよ」

有本「え~~!」

武田「態度が、露骨なんですよ、それが」

有本「そうですか」

武田「どうにもなんないですよ。もうそこらへんで会ってもね、飲み屋であっても、もう今は相手にしないって感じですよ。『一般県民なんて俺は知らないよ』てな感じですよ。上から目線は知事の中でもひどいですよ」

有本「そういう意味では、うちの百田、河村両代表というのは、そんなに人に遜(へりくだ)ることもこともないですけれど、まったく人に対して変わらないですよね。態度が誰に対しても変わらない」

武田「立派な男というものはそういうものですよ。どんな職業であれ、どんな立場であれ、人間対人間としてちゃんとして付き合う。そういった元々の心づもりがあるんですよ。それがないんですよ、大村知事には。だから愛知県でものすごい人気が低いんですよ」

 首肯する有本さん。

武田「最初からそうなら、そういう横柄な人なら、そういうものかと思いますが、途中で変わられるのが嫌ですね」

 

 以上、なんとか2700字程度で納まりました。めでたしめでたし。

地球温暖化の愚

 武田邦彦先生の大村知事評を書こうと思っていたんだが、こっちのほうがあまりにもばかばかしいので先に取り上げたい。

《想定以上に早い地球温暖化、科学者らが理由を解明 新研究》

https://news.yahoo.co.jp/articles/ffc06ba61f6bec41c4f77c518c963d3a4a25b266

 記事ののっけに《世界の平均気温が観測史上最高を記録し、海水温は急上昇》と書いている。「観測史上」というのは地球の歴史の上ではついさっきのことであり、そのレベルで「史上最高」と言われてもねぇ。ま、いいや。それに続けて《科学者らはその正確な理由の究明を急いでいる》と書く。そりゃそうだわね、科学者が事象の探求をするそれは正しい。急いでいるかどうかは知らないがとにかく今研究の途上にあるということだろう。

 ところが次の段に入って「理由は分かっている」と記者は言い出す。おいおい、究明中ではなかったんかいな?ここがこの記者のマヌケなところなだが「理由は分かっているんだ」と睨んだ後に「主なものは化石燃料の燃焼とエルニーニョ現象に伴う地球規模での温暖化だ」と花道で大見得を切る。

「究明中」なのに「理由が分かった」にも関わらず、それに続ける文章がこれだ。《しかしそれらだけでは、これまでにない急速な気温上昇の説明がつかない。》

 大丈夫か、この記事を書いたCNNの記者は。結果、「究明中」、「理由は分かった」、「説明はつかない」って、二転三転しているなぁ。

 記者は「サイエンス」に掲載された新たな論文を読んで「この謎を解くための鍵を突き止めた」と、四転目をする。それは「空に浮かぶ雲」なんだとさ。

海面・地表近くに発生する白い雲が減少したので、白くない海面や地表が太陽エネルギーを吸収して温度が上昇すると解説をする。

 この現象、白い色をした下層の雲の減少で、地球が「黒っぽくなる」ことを「アルベド」と呼ぶんだそうな。

 地球上に白い雲が発生しないから太陽光が直接地球を温めて、それが温暖化を招いている、と言いたいのは分かった。でもね、そんなことよりも太陽本体の活動が活発化すれば、地球に雲が湧こうが湧くまいが、大した問題ではないんじゃないの?

 それこそ人間が人間がCO2を出そうが出すまいが、そんな些末なことは太陽活動という宇宙の神秘から考えれば、まったく問題にもならないことである。そもそも「CO2の排出が地球温暖化の主たる要因だ」と言い切れる化学的な論証はまったくされていないのが現状。いわんや太陽の動向などにおいてをや。

 つまりワシャが何が言いたいのかというと、地震屋が偉そうに唱えていた「地震予知」もそうだし、環境活動家が喚いていた「地球温暖化」も単なる利権だったことが明白になっている。

 小さな惑星が暖かくなったり寒くなったりする些末なことも含めて、すべてが宇宙の神秘なのである。大いなる太陽活動を脇に置いて、IPCCとか環境省とかが偉そうにモノを言ってんじゃねえよ。

百害あって一利なし

 今朝の朝日新聞社会面。

《山を削るメガソーラー》

https://www.asahi.com/articles/DA3S16100435.html

という大きな見出しが目に入って来た。要するに、東京電力福島第一原発で被害を受けた福島県の山を削ってメガソーラーを造るというもの。その規模は東京ドーム13個程度で、福島市内から西に観える吾妻連峰の吾妻小富士のドテッパラの森林を伐採し、支那製の黒々としたパネルを山肌に敷き詰めるという計画だ。

 グーグルマップで確認すると、もうすでに広大な面積が土壌がむき出しの状態になっているのが判る。

 おいおい、ワシャは福島市に何度も行ったことがあるが、市内から観える雪を頂く吾妻山系の山並みは、そりゃいい日本の風景だった。そのドッテッパラをかっ穿(ぽ)じって、太陽光パネルが黒々とうねっていくんですぜ。そんなものを福島市民が見たいわけがなかろう。福島に観光に行くワシャらだってそんな気持ちの悪い山など見たくないわい!JR福島駅からわずか10キロばかりのところに大規模な太陽光発電所って、許可を出したお役所の、知事だか市長だか知らねえが、想像力のないまったくの阿呆と言っていい。まぁ太陽光・風力を進める国策がマヌケなんだけど、この国のバカさ加減には呆れてしまう。

 武田邦彦先生つながりで言うと、先生は13年前、つまり東日本大震災の直後に『原発大崩壊!』(ベスト新書)を緊急出版されている。

 原子力発電の第一人者であった先生は、福島原発の事故について、いても立ってもいられなかった。先生は「後書き」でこう指摘している。

《「原発は日本に必要だから、原発は安全だ」という逆転の論理が事故の第一原因になり、東電社長の国会での「津波の想定が甘かった」という発言に見られるように、東電の甘さをまったくチェックしていなかったというお役所の無責任体質が第二原因でした。》

 まさに企業の甘さ、役所の無責任が福島原発事故を起こしたと言われる。その通りだ。そして、今、無責任なソーラーパネル会社が支那の奴隷労働で作成されたモノを日本の山を削って敷きまくっている。それを監督しているのがこれまた無責任なお役所だ。福島は再度、利権を追及するバカどもの犠牲になろうとしている。

 武田先生は、福島原発のことを語る中で「生物を死に追いやる自然エネルギーの正体」という章を立てて次のように言われる。

《まず、多くの方が誤解をしていますが、太陽光発電というのはすべての生物や植物に平等に降り注ぐ太陽光を奪っているのです。》

《そもそも、太陽光発電は場所を選ぶ技術です。》と前置きをして《ソーラーパネルが置ける平地でなおかつ南向きなんて条件のいいところは、だいたい人間が家を建てていたり、豊かな自然がある。つまり多くの野生生物が生きている、生態系に影響を与える場所ということです。》

 まさに13年前に、現在の状況を予測され、警告を発しておられた。しかし、国も地方の行政もなにも考えずに、笛に踊らされる愚者のごとく、テメエたちが言っていた「守るはずの生態系」をぶち壊してやんの。それもこれも為政者や起業家や彼の国が「事実を見る勇気」、「科学を尊重する意識」、「ウソをつかない誠実さ」を失ってしまったからに他ならない。この3つはやはり武田先生が言われていることである。

 

 あああ、今日の朝日新聞地方版に《県と名古屋市誘致をめざす 27年アジア開銀総会》という記事があって、そこに仏頂面の愛知県知事と笑顔の名古屋市長の写った写真があった。

 これに関して物申したく、さらに大村知事に関しては武田先生が12月4日の「ニュース生放送あさ8!」で語っておられたことが興味深かったので、今日、書こうと思っていたが、そろそろ出かける時間になってしまった。ということで、武田先生の「大村評」は明日のココロだぁ~。

 

 参考までに《先達山太陽光発電施設 特設ページ》のURLを貼っておく。

https://www.city.fukushima.fukushima.jp/kankyo-o/sendatsu_tokusetu.html

(続き)武田邦彦講演会

 昨日の続き。「武田邦彦講演会」の話である。

「日本人は自分の時間が長かった(日本人に時短は不要。自分で判断)」と、ちょっと長いタイトルのついた表が示された。日本とヨーロッパの比較表で、日本は[仕事1]→恩返し、[仕事2]→仕事の満足、[自分の時間]→遊び。ヨーロッパは[仕事1]→自分の時間を売る、[仕事2]→奴隷、[自分の時間]→自己実現・・・と書かれている。

 これは昨日紹介した武田先生が2022年に上梓された『これからの日本に必要な「絡合力」』(ビオ・マガジン)に詳しいが、要するにヨーロッパ系の考え方は、「労働」は「奴隷のすること」という考え方がベースになっているのに対し、日本人は、それを「他者に支えられて自分が存在しているから恩返しで働く」と考える。恩に報いるため、感謝の気持ちを持って仕事で報いようとするのが日本人だと先生は言われる。

 仕事で世間様に恩返しをし、さらに仕事の中に自己の満足を見つけようとするから、日本の製造業のクオリティーは高くなる。これが欧米系の考え方になると、例えば「契約」で「ボルトを締める」仕事をするとなると、「ボルトを締める」ことしかやらない。ラインの隣で別の仕事をする工員のミスを見つけても、自分の「ボルトを締める」こととは関係ないので口出しもしないし手も出さない。だから不良品が多く発生する。

「仕事」に対する考え方、覚悟が違うと先生は言われる。もう一つ先生は例を挙げた。

 外国のレストランでテーブルを拭いている従業員に「ビールを持ってきて」とオーダーをしても、まったく無視される。これはその従業員がテーブルの清掃をするという業務で契約しているからで、他のことは契約外だから一切やらない。

 ところが日本の食堂の婆さん従業員だと、テーブルを拭いていても「ビール2~3本持ってきて」というと「あいよ」と返事をして対応してくれる。さらに貧乏そうな客なら「2本」、金を持っていそうなら「3本」と、機転を利かせて持って来る。

 要は、日本人は労働を自分なりに楽しんで、仕事の中に「恩返し」「満足」を見つけながら働いているので、そもそも欧米の労働に似せた「時短」だとかは必要ないと言われる。

 確かに、ワシャも企画系の仕事をする時には時間なんか気にならなかった。企画書を書いていると、しばしば深夜になることもあった。でも、細かい書類の数字のチェックなどの仕事はゲンナリしてたけどね(笑)。

 次に先生は「資本主義から社会貢献主義への理論化(Ai時代のマルクス主義)」と題された表を示した。

 その表、縦軸が「年収」、横軸が「社会貢献度」となっていて左下から右上に太い線が斜めに引かれている。左下の低いところから〈生産〉、少し上に〈娯楽・芸術〉、中央辺りに〈救命〉があり、さらに右上に〈育児・人格教育〉、〈出産〉と続き、もっとも高い位置に〈国防・安全〉と記されている。先生はニヤリと笑って、

「〈生産〉がもっとも定位置になってしまいました。製造業者の多い商工会議所では帰りのタクシーが呼んでもらえないかも」

 と言われる。会場は大爆笑だった。そして先生は続けてこう言われた。

「次世代の社会を担う子供を必死に育てている母子家庭に225万円+α程度のお金しかいかない。それに対して大会社のある社長など年収が16億円。母子家庭の母親の担っている仕事と、大会社の社長の仕事にこれほどの金額差があるとは到底思えない。私はこの差はダメだと思いますがね」

 なるほど。それが「資本主義」から「社会貢献主義」への転換なのか。ワシャは保守とか右とか言われることがあるけれど、実は「社会主義」についても是とするものである。基本的には「土地共有制」などには一理あると、漠然とだが考えている。

 それが、先生の言われる「社会貢献主義」に当てはめるとよく理解ができる。資本家、モノを動かして利潤を得るような人は、安価な報酬でいいですね。16億円でなくて5000万も与えておけばいいでしょう。でも女手一つで子供を育てる人にはもう少し手厚くしてもいいのではないでしょうか。ね、ワルシャワもリベラルでしょ(笑)。

 最後に先生は「AI時代の楽しい生活」を示された。

1,列島改造(山脈などを貫通する道路をつくって真っ直ぐに車を走らせる。とても効率のいい交通体系ができる)。

2,高速道路タダ。ガソリン税無税化。

3,環境投資ゼロ。教育は親が努力。時短なし。

4,移民なし。外国人の土地取得なし。

 仰るとおり!

 

 講演は大拍手で終わった。とくに会場にいた女性陣には武田講義は大受けだった。質問が何問かあったが、もう予定されていた時間はとっくに過ぎている。新幹線の時間もあると進行係は心配している。それでも先生は丁寧に質問に答えられ、10分オーバーで退席をされた。

 退席ルートは入って来た時と同じである。通常の演者が使う舞台袖のドアではなく、会場後方の一般客用の扉に向かう。ということは、ワシャの座っている席の横の通路を通られるわけだ。

 ワシャは「ピーン」ときたね(ニンマリ)。ワシャは鞄の中から先生の本である『これからの日本に必要な「絡合力」』を取り出した。付箋のびっしり貼ってあるその本を、商工会議所の幹部たちに囲まれて通路をこっちに向かって来る先生に掲げ示したんですね。

 そうしたら武田先生、その本を目に留められ、ワシャのほうに歩み寄ってくれた。

「読んでくれたの?」といつもの笑顔で聞かれるので、「拝読させていただきました。とても面白かったです」とお答えした。

 先生は「それはありがとう」と右手を差し出されたので、会場内でたった一人だけ先生と握手したのだった。

 先生の背後で、会頭たちは足を止められてしまい苦笑するしかなかったようだ。でも、ワシャは本を掲げただけで、あとは武田先生がそうしたのだから、ワシャを責めるのはお門違いですわな。

 てなわけで、また武田先生の本を読むことにする。そうだ、新刊もさっそく買いに行かなくっちゃあね。

武田邦彦講演会

 昨日、安城市商工会議所が主催する文化講演会があった。たまたま知り合いから誘われ、講師が科学者の武田邦彦先生だったので参加させてもらった。

 所用がひとつあって、それを済ませてから会場に入ったので、もうすでに8割がたの200席ほどが埋まっている。前のほうに席を取りたかったが、仕方がないので後方の通路ぎわの席に座った。

 武田先生の本はかなり読んでいる。ワシャが環境部門にいたこともあって初期の『リサイクル幻想』(文春新書)、『「リサイクル」汚染列島』(青春出版社)から読み始めた。これが面白かったので、その後も環境関係本と言えば武田先生の本をまず当たることにした。『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(洋泉社)のシリーズもためになった。もちろん仕事だったので、その他のいわゆる環境原理主義者の本も読んだし、講演も聞いたが、武田先生からの知識がベースにあったので、そのうさん臭さい論調に騙されなかった。

 その後も武田先生の書籍から事象を科学的に客観的に見ることを教えていただいたので、物事を斜に観てまずは疑ってみる習性が出来上がったわい(笑)。

 2021年のネット番組の「虎ノ門ニュース」のコーナー「虎ノ門サイエンス」で科学武田先生から示された「絡合」という言葉が気になって、2022年に上梓された『これからの日本に必要な「絡合力」』(ビオ・マガジン)をさっそく購入して読んだものである。

 講演会の話でしたね(笑)。

 以前にこの会場で、ジャーナリストの有本香さんとか門田隆将さんがやはり講師としてやってきた時には、演壇脇の扉から入ってきて、そのまま登壇したと記憶している。今回は後ろの席だったので、入場時も「武田先生を遠目に見るしかないなぁ」と諦めていたら、なななんと、今回は後方の入り口から入ってきたのだった。ワシャの脇を通って登壇されたのだった。武田先生、体調も崩された時期もあったと聞いていたが、まだまだ矍鑠(かくしゃく)としておられた。よかった。

 さて、講演の発言を羅列しておく。口開けはオフィスビルの値下がりから。

「ニューヨークのオフィスビルの値崩れしている。30分の1の値段。来年は東京のビルでも暴落が始まるのではないか」

「ビジネスにオフィスが絶対に必要な時代ではなくなった。変化はオフィスから始まる」

シャッター通りに人が来ない。廃れた街で流行っているのは飲み屋だけ」

 ううむ、これは安城シャッター商店街を揶揄しているのだろうか?続いて動物の話に移っていく。

「動物のメスは生理が終わると自殺する。例えば、餌が手に入るとまずは子供が食い、その後、若い雌、若い雄が食べ、最後に老いた雌が残り物を食う。しかし、餌が群れに行き渡らないことを確認すると群れから離れて死ぬ」

「そういった考えからいけば50年も生きたオスは生きる意味がない」

 ここで雄をオスと書いたのには含意がありますぞ(笑)。

「動物で毛がなくなるというのは、体内の水銀やヒ素が髪の毛から体外に排出されなくなるのでもう死期が迫っているということ」

「雨が降ると爺さんが元気。だから水かさを確認に行って事故に遭う。この手の事故の統計を見ると100%が爺さん。これほど特異な統計結果はない」

「母乳は人間の脳のシナプスを作ることができる。牛の乳は牛の脳のシナプスしかできない」

「昔は牛乳などなかったから母親の乳で育てるしかなかった。出ない母親もいたが貰い乳をした」

「女性には子供のできる人もいれば子供のできない人もいる。しかし女性は総体として考えるべきで、女性がいるから人類が発展している」

「ある女性論客と女性問題について議論したことがある。その時、私(武田)は『私は身体障害者である』と言ったら、女性論客は驚いて、どこが障害なのかを確認をしてきた。私はこう答えた。『私には子宮がない。これは人類としての欠陥である』と」

「妊娠して4カ月目くらいに強い衝撃を受けると妊婦から女性ホルモンが出なくなって、その結果として女っぽい男(ニューハーフ)になる可能性が高くなる。これはドイツの統計で明らかになっている。連合国の爆撃と統計の傾向が一致している」

 午後2時50分から「政治の話」に切り替わる。

「昔は生(なま)で物(対象)を見ていた、聞いて情報を得ていた。しかし今は新聞記事やテレビの仮想現実から情報を得ている。それはゴーグルを付けて物を見ていると自覚しないといけない」

「1970年代、NHKは石油の埋蔵量を残り30年と言ってはばからなかった。でも現実には4000年分はある。実はウランのほうが寿命は短い」

「江戸期の侍と百姓より、現代の金持ちと貧乏人の格差は拡大している。しかしNHKも他のメディアもそんなことは絶対に言わない。これがゴーグル効果」

「自由、平等、選挙権があっても、中間で騙すヤツがいるからダメになる。日本はダメになった」

 中間で騙すヤツ、当然、小汚い資本家というか経営者や金と世襲で己の一族のことしか考えない政治屋どもですわな(怒)。

 次に先生はある表を示した。タイトルは・・・。

「日本人は自分の時間が長かった(日本人に時短は不要。自分で判断)」

と、ちょいと長い(笑)。

 おっと、2000字を超えてしまった。この続きは明日のココロだ~。