韓信の股くぐり

 今朝の「天声人語」である。ホワイトハウスでの会見に臨んだ赤沢経済再生担当相がトランプ大統領の前で「MAGA」キャップを被ったことについてグダグダ言っている。

「天声珍語」は言う。

《国民が誇りを覚える外交は、長期的な「国益」にかなう》《帽子の下の乾いた笑顔に「格下も格下」という阿諛のにおいを感じる》《交渉事には「韓信の股くぐり」が必要なときがあるのは理解する。言然たる態度を、と肩を怒らせて批判するつもりもない。でも、いや、しかし。》

 今回のトランプ、赤沢会談について、ワシャは最初からなにも期待していなかった。本来、グズチンでも首相がワシントンに飛んで大統領と直談判をするべきである。安倍晋三さんなら間違いなくそうしていた。しかしグズチンは「ネバネバ」言いながら、日本に引きこもっている。

 その代理として、ネバネバの一の子分の赤沢経済再生担当大臣が太平洋を渡ったわけね。

 でね、担当大臣が大統領に会い、その後の記者会見で「格下の格下なので、出てきて直接話をしてくださったことは本当に感謝している」と発言したことに批判が殺到している。例えばこれ。

《「大臣は格下じゃない」立民・徳永エリ氏、「格下」発言に苦言 赤沢亮正氏は「理解して」》

https://news.yahoo.co.jp/articles/a5d90614b1561b8f69708786a17f49cb3fca60f6

 立民の徳永参議院議員が「これはね、言ってはならない。赤沢大臣、『格下』じゃないですよ。石破総理大臣の特使ですよ」と吠えたてた。

 おいおい、こっちが特使だとしても、向こうは国家元首である。そもそもグズチン首相ですら格下で、さらにその下の任所大臣(省を所管)でもない無任所大臣は「格下の格下の格下」なのである。

 それを「格下」2つで踏ん張ったのだ。赤沢氏、褒められこそすれ、国売りの左巻きに文句をつけられる筋合いではないわさ。ワシャはむしろ赤沢大臣の控えめな物言いに「官僚上がりにしてはまあまあじゃないか」とさえ思わされた。

 それを「天声珍語」は「韓信の股くぐり」と揶揄る。まったく違うだろう。この論説委員だかなんだかしらないが、大陸の戦国を学んでいるのだろうか?韓信がどのような武将でどういった経緯で生き、死んでいったか?せめて、司馬遼太郎の『項羽と劉邦』くらいは読んでおけよ。

 その大将軍の韓信の股くぐりを、赤沢大臣の発言に重ねるとは、いやはや浅すぎる浅すぎる。そりゃ新聞の部数も減るわさ(笑)。

 そもそも漢帝国の礎を築いた三傑である。申し訳ないが官僚上がりの石破の子分とは技量も度量も違う。遜(へりくだ)ったことだけに注目して、字面を合わせるのは止めてくれ。