柳家喬太郎独演会

 昨日、穂の国とよはし芸術劇場で喬太郎独演会があった。この武漢ウイルス禍の自粛圧力の強い中にあって、主催者は全席開催の英断をした。大したもんだ。

 さて、高座である。喬太郎が三席。間を講談師一龍齋貞寿がつとめる。

 一席目は、古典「親子酒」。

 酒好きの親子が禁酒を誓うが、どちらも守れずに酔っぱらいのたわ言の応酬を続ける。独得の酔っぱらいを演じ分ける喬太郎の実力が光った。

 二席目は、新作落語で「同棲したい」。

 これは徹底的に笑える。真面目な会社で部長を勤める実直なお父さん。そのお父さんが「夢を叶える」と、昭和40年代に復古してしまう。ベルボトムジーンズを履き、白いギターを背負い、神田川沿いのボロアパートに引っ越しをする・・・というハチャメチャな物語。

 トリは古典から「心眼」を持ってくる。圓朝の作といわれ、桂文楽の十八番だった。按摩の梅喜(ばいき)が目が明くようにと茅場町の薬師に願掛けをする。満願の日に目が明くのだけれど、そこからが江戸随一の芸者に惚れられて、一緒に料亭で酒を呑み、その現場に女房が現われて・・・とドラマが展開していく。

 それにしても喬太郎、当代きっての名人である。三席をまったく飽かせず演りきった。お見事!

 それにしても、お酒を呑むシーンが多く、また喬太郎が美味そうに呑むんですね。こちとらだって呑みたくなってしまいますわな。

 午後7時に終了になって、豊橋の街に出たんですが、この非常事態宣言でゲス。繁華街はまっくらで煌々と明かりが点っているのはブックオフばかりなりけり~。

 辛うじて7時12分に、オーダーストップ7時半、閉店8時の店にしけこむことができました。しかし、飲みものは「0.5%」の“微”アルコールビール(泣)。https://www.oricon.co.jp/special/55918/

 普通のビールの10分の1でっせ。350ccを飲んだけれど、腹が張ってまったく胃の腑に入っていかない。もちろん味と雰囲気だけで酔ってもきません。ビールならかけつけでジョッキー2杯くらい5分も要さないんだけどね。

 大声で話さない上品な客には、アルコールの提供をしてくれ。

 酒の文化を潰す分科会座長の尾身、おみーはいい加減にしろよな!