おとうさん

 おとといのことである。シャッターの増えたJR駅前に、久しぶりに新しい飲み屋がオープンした。そのことを呑み仲間から、昨日知らされ「それじゃぁいこう」ということになった。

 店は中心市街地の交差点の角にある。カウンター8席にテーブルが2つで6席ほどの小さな店。若い店長とアルバイトの女の人二人がカウンターの中にいる。
 酒は「獺祭」があった。店長が隣の町の日本料理屋で修業をしてきたとかで、酒についてもしっかりと覚えさせられたとのこと。こいつは楽しみだ。
 肴もおもしろい。「わた入りスルメ」は熱燗に抜群に合う。小ぶりのウロハゼも焼いてもらったが、これは白身がやわらかく、おいしくいただきましたぞ。もう一回行ってもいいなぁ。

 ただ、カウンター越しに20代後半とおぼしき女店員が、ワシャにむかって「おとうさん」と呼びかけるのにはまいった。確かに、年齢的にいえば「おとうさん」で合っているのだが、飲み屋で「おとうさん」と呼ばれたことがなかったので、違和感を覚えた。自覚はしているんですよ(泣)。でもね、せめて「お客さん」くらいで留めておいてよ。