享保18年というから八代将軍吉宗のころである。一月に広島で大火があり220軒が焼失したと記録に残っている。夏になって西日本で疫病の流行があり、また飢饉も発生し死者は100万を超えたという。秋を迎え、疫病もおさまり、豊作にも恵まれて、高騰していた米価は逆に下落してしまった。
広島県竹原市の酒蔵である竹鶴酒造はそんな年に製塩業から酒造業に転業をしている。米価が下がったので、酒米が豊富に手に入ったことにより酒づくりに目をつけたのかもしれない。
それから280年、竹鶴酒造はこくのある含みと香り豊かな酒を造り続けている。
日曜日に、ちょいと足を延ばして東三河の某所まで飲みに出た。のど黒の刺身があったので、それを肴に熱燗をたのんだ。この時に出てきたのが「竹鶴」だった。ううむ、こくと香りが脂ののったのど黒にベストマッチ。和食は最高、日本人でよかった。
この「竹鶴」という酒、実は今年の後半からけっこう話題に上るだろう。といいつつ、これは板さんから教えてもらったプチ情報なのだが、これですわ。
http://www9.nhk.or.jp/dramatopics-blog/1000/172997.html
主人公のマッサンが広島竹鶴酒造の倅である。マッサンはイギリス人のエリーと結婚して北海道にわたりニッカウヰスキーを起こすことになる。そんな話題もあって、竹鶴をいただいた(笑)。