鶏より朝が早い

 午前3時に目が覚めてしまった。高田明和『一日10分の座禅入門』(角川oneテーマ21)に「眠れない時など思い切って起き上がって三十分くらい必死に坐禅をしたらかならず眠れる、これが眠りにつく奥の手だと言われています」と書いてあったので、必死こいて坐禅をした。でも寝られまへん。
 仕方がないので、思い切りよく起きて、書庫の中で本をかき分けていたら、10年前に買った「週刊名城をゆく」シリーズの『姫路城』が目についた。なぜ目についたかというと、表紙の写真が、大改修前の姫路城だったからである。まだ屋根が黒い。
http://www.bmshop.jp/cgi-bin/bms/item.cgi?item_id=meijo02&ctg_id=mijo&page=1
 7月に平成の大改修後の姫路城に行ってきたんだけれど、それは白い屋根のまさに白鷺城だった。しかし落ち着きということから言えば、大改修前の姫路城のほうがよかったなぁ。
 そんなことを考えながら書庫で本を寛げていた。ふと裏表紙を見ると、およよ、「NIKKA WHISKY」の広告になっているではないか。琥珀色の「竹鶴17年ピュアモルト」と「北海道余市の蒸留所」の写真で構成されている。そこに記載してある文章の中にニッカ創業者の「竹鶴政孝」の名前があった。「マッサン」である。ううむ、この広告も見た記憶があるような、ないような。でもまさか10年後に朝ドラになるとは思わなかった。

 そんなことを「書こうかなぁ」と妄想を拡大していたら、突然なにかが降りてきた。「もしや」と思って調べてみると、今日は竹鶴政孝の命日だった……などと都合よくはいかない。ひとつ外した。今日は前回のNHK連続テレビ小説の主人公村岡花子の命日だった。