寅さんDVDマガジン発売

 昨日、朝刊を見ていたら、なんと「寅さんDVDマガジン」が発売されると出ているではあーりませんか。う〜む、これはヤバいかも……。
 第1巻は、第1作の「男はつらいよ」(1969年)である。全48作の中でも上位に入ってくる名作と言っていい。パワフルな寅さんがスロットル全開でぶっ飛ばす。見どころ満載の作品である。
 去る11月に倍賞千恵子さんの講演会があって友だちとでかけた。その時に倍賞さんは舞台で「おにいちゃん」という歌をアカペラで歌った。倍賞さんの声は透明感があってよく通る。「歌手だったんだ」と再認識させられた。その歌の中に「おにいちゃん」というフレーズが何度も出てきたのだが、第1作のDVDを観ていて、あらためて倍賞さんのすごさに気がついた。
 江戸川を舟で去っていく寅次郎に、さくらが「おにいちゃん!」と呼びかけるシーンがあるのだが、映画の中のさくらの声と40年の歳月を経た倍賞さんの声が、艶から声量からまったく衰えていないのだ。感動した。

 再来週に出るのが、第17作「寅次郎夕焼け小焼け」(1976年)である。マドンナは太地喜和子。この作品も良かったなぁ。播州竜野の芸者ぼたんが可愛かったなぁ。この作品で太地はキネマ旬報助演女優賞を獲得している。これも買わなくっちゃ。
 およよ、その次が、ワシャの中でのナンバー1、第15作「寅次郎相合い傘」(1975年)である。浅岡ルリ子との再会を描いた寅さんシリーズの最高峰だと思っている。ああ、これも買わなくっちゃぁね。というか結果としてみんな買ってしまうような予感がひしひしとしている。つぼにはまってしまいましたぞ。

 寅さんDVDを入手するために書店に立ち寄ったのだが、久々に立ち寄ったために頼んでおいた本が何冊かたまっていた。
 おおお、『現代語訳徳川実紀』(吉川弘文館)も注文しておいたんだっけ。忘れていた。その他に数冊購入し、「寅さんDVDマガジン」創刊号特別価格790円だけと思っていたのだが、福沢さんが飛んで行ってしまった。さよ〜なら。
 この時、購入した中の一冊が、3日前の日記にも書いた広瀬和生さんの新刊『現代落語の基礎知識』(集英社)だった。ここでも広瀬さんは立川流の落語家、立川志らくに触れている。広瀬さんが「全身落語家」という冠を与えた志らくは「シネマ落語」という分野を確立した現代の名人と言っていい。
 その志らくが当該DVDの中で「寅さんシリーズ」について語っている。ここも見どころかもしれない。