脅威を脅威として認識することから新たな再建が始まる

 支那は今まで一貫して「いかなる状況下でも核の先制使用はしない」と言ってきた。
http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011010501000695.html
 でもそれは、ウソだった。建前だった。羊の頭だった。羊頭狗肉も国家規模でここまで極まると笑うしかない。
 皆さんは、ステルスって知ってるっす?
http://www.asahi.com/international/update/0104/TKY201101040396.html
 それにしてもセンスのないネーミングだ。「殲」である。「殲」は「殺し尽くす」「滅ぼす」という語義を持っている極めて陰惨な漢字である。この時代に攻撃兵器に「敵を骨のかけらまで粉砕して絶滅させる」という字を使う軍事関係者のセンスを疑う。

 東シナ海のガス田が侵され、尖閣諸島海域では主権を踏みにじられるという体たらくな日本、無能外交を繰り返してきた政治家を責めることは容易だが、それだけでは解決しないところまで事態は悪化している。まず、そのことを日本人が認識しなければなにも始まらない。

 支那核兵器を持ち、潤沢な軍事予算で最新鋭兵器の装備を急いでいる。前述のステルス戦闘機もそうだし、原子力潜水艦、空母などを次々に建造している。
 ジャーナリストの櫻井よし子さんは言う。
《少なくとも100年間、中国は一番の脅威だと認識することが、対応の第一歩です。》
 こう前置きをして、それでも中国とはさまざまな交流をしなければならない、そのことを理解しながら、国益をきっちりと守っていく戦略をどう構築するか、これが日本の分岐点になると警告する。

 話し合えばなにごとも解決できる、微笑んでいれば心を許してくれるなどというのは、小学校レベルの話で、そんな、おててつないでチィパッパの福島瑞穂あたりの妄言に惑わされてはいけない。話し合いで支那の軍拡は絶対に止まらない。なにが現実なのかを私たちが見極めることこそが次の時代を啓いていく根本ではないか。

 櫻井さんはこうも言っている。
「今の中華的植民地主義は、かつてのナチス・ドイツと非常によく似ています。まず政治は一党支配です。経済は国家独占資本主義のかたちです」
 周辺国に触手をのばし、隙あらば併呑しようと狙っているところなどもそっくりだ。
 昨日、映画「サウンド・オブ・ミュージック」の話を書いた。この映画にはナチス・ドイツに併合されるオーストリアの悲哀も描かれる。ナチス・ドイツに支配されるオーストリアを嫌いトラップ一家は亡命を決意する。
 日本があの頃のオーストリアの二の舞を踏まないことを祈っているが……。