萩生田衆議院議員の公設秘書から八王子市議会議員に転身した若きエースが、酒気帯び運転で逮捕されたことが昨日報道されている。
《萩生田氏元公設秘書を逮捕 八王子市議、酒気帯び運転容疑―警視庁》
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024061700466&g=soc
現在33歳というから、大学を出て、そのまま萩生田事務所の門を叩いたんだろう。秘書から市議、ままあるルートではあるが、通常の社会人ではないから、常識がない人がたまにいる。ちょうどこの若造議員はそんなタイプだったのだろう。
市議会議員だから飲酒する機会は多い。しかし酒を飲んだら絶対にハンドルを握ってはいけない。そんなことも考えられないお子ちゃまを議員にするとは、萩生田氏の人物鑑定眼を疑う。
こちらは栃木県太田市議会である。こちらもなかなかユニークだ。
前述の八王子市は市議の平均年齢が49歳だけど、大田原市は61歳とかなり高い。なにしろ当選時に7/21が70歳以上だ。最高齢は79歳で市議会議員を36年もやっている。他にやることはなかったのかねぇ(笑)。
少なくとも八王子には今回の当選時に70歳以上はいなかった。それと比べると大田原は老化議会と言っていい。
ここでも1期目のお子ちゃま議員が、お子ちゃまのことで目立ってしまった。
《長女の健診結果巡り市議「医師を辞めてしまえ」、小学校医が辞任…「言い過ぎたと反省している」》
https://news.yahoo.co.jp/articles/0d7f055034ec3ab942990aefc64de914f7fc9665
44歳の市議会議員「四十にして惑わず」とはいかなかったようだ。70越えの長老たちがうじょうじょいるんだからさ、四十にして惑っている若造を指導してやりなさいよ。
八王子も大田原も1期目の若い議員が問題を引き起こしている。これってワシャの知っているいくつかの議会でも、1期目の何も知らない議員の暴走が目立ち始めているんですね。
要は、世間を知らないということと、市議会議員程度が「偉い」と思ってしまったことで「バカ」が露呈された結果である。
現在、基礎自治体の議会は岐路に立たされていると考えている。八王子で1千万円、小さな大田原でも6百万円くらいの報酬が出ている。これとは別に政務活動費が何十万円か支給され、視察も年間3回くらいはいける旅費を使える。
自治体の税金から何百万円単位以上で金を貰っていながら、その自治体のことで仕事をしているのは、ごくわずかである。
明確に言おう。市議会議員、無所属と言いながら、党派に属していることが多い。例えば自民党系の会派に所属すると、否応なく自民党第XX支部という県議会議員が支部長を務める団体に入会させられる。そこで幹事長だの会計だのを割り当てられ、月に何度かの会合に出席を求められる。県議選ともなれば事務所に連日詰めて馬車馬のようにこき使われる。ワシャの知っている事務所などは壁に市議会議員の名前が党員獲得数ごとに上から貼り出されていた。この党派活動はボランティアですわ。どちらかといえば自治体から貰う報酬で党派の仕事をしていると言ってもいい。
これは労働系市議、宗教系市議、イデオロギー系市議についても同様で、共産党市議などは、本部から上納金を取られているとも聞いている。これは自民系でも同様で、例のパーティーと称するイベントに駆り出され、最低でも2万円は搾取される。往復の旅費なども全部持ち出しである。多い時にはこんなパーティーと称する金集めの会が2カ月に1回くらいはあった。この会費の原資も自治体から貰う報酬ですよ(怒)。
本来、市民のために時間を費やさなければならない市議会議員が、国会議員や県会議員、あるいは知事・市長のために奔走しなければいけない・・・って、なんだか議員の仕事をはき違えてはいませんかってんだ!
これが戦後営々と繰り返されてきた政治の悪弊なのである。もちろん政権を握ってきた自民党も悪いが、それを許容してきた野党側にも罪がある。そしてなによりそれを唯々諾々と受け入れてきた国民に大きな問題があることは明確である。
このところ、マスコミが地方議員や首長を狙ってネタ集めをしている。おそらく議会、議員たちも戦々恐々としていることだろう。普段の行いがあまりにも雑なので、議長になれなかった人もいると聞く。そろそろ議員たちも自己改善をしていかないと、「議員=バカ」というそしりを免れなくなる。
健全な民主主義のためにも、是非とも良質な議員の登場を願いたい。