駄句を詠んでみたでゲス(笑)。彼岸をお題に豊玉宗匠もこんな句をひねっておられる。
「玉川に鮎つり来るやひがんかな」
これも大した句ではありませんな。「鮎」は夏の季語、「彼岸」は春の季語。これでは沖田総司に「歳さん、下手だなぁ」と言われてしまいますわなぁ。
ワシャはこの「歳さん」こと土方歳三のこういったところに好感を持っている。日常は攘夷派の浪士たちから「鬼の副長」と恐れられた冷徹な剣士だったが、一旦、プライベートに入ると、庭の季節の移り変わりを眺めながら、駄句を一所懸命句帳に書いている。そのひた向きさが伝わってきてかわいらしい。
「菜の花のすだれに登る朝日かな」
この句は、司馬遼太郎の『燃えよ剣』にも出てきて、句帳をのぞいた総司が「ひどいものだ」とつぶやく句なんですね(笑)。
なんてね、管宗次『俳遊の人土方歳三』(PHP新書)をネタ本にして、新撰組のこと、幕末の風景に想いを馳せようと思ったんですが、朝日新聞を読んで、すっかりその気が失せてしまった。
今日の社説がひどい。
《杉田水脈氏 もう議員の資格はない》と題して、杉田衆議院議員のことをボロカスに書いているのだ。要はこのニュースを踏まえてのことですな。
《杉田水脈氏のアイヌ民族侮辱は「人権侵犯」 Twitterで「コスプレおばさん」など 札幌法務局が認定》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/278571
7年も前の話だ。
《自民党の杉田水脈衆院議員がブログでアイヌ民族をやゆする投稿をしていた問題で、札幌法務局が人権侵犯の事実があったと認定し、杉田氏にアイヌ文化を学び、今後発言に注意するよう「啓発」をしたことが20日、救済を申し立てたアイヌ当事者の多原良子さんへの取材で分かった。》
どういう揶揄(やゆ)かというと、
《多原さんによると、認定対象は2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会の参加者について「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」と書き込んだブログやツイッター(現X)の投稿など計3件。》
と記事にはある。
7年も前のことで、ワシャも具体的に国連女性差別撤廃委員会でどんな活動が行われていたのかは覚えていない。しかし「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」って、揶揄って左翼辞書の「広辞苑」で引いても、「からかうこと。からかい」としか書いてない。その程度のニュアンスだとワシャも感じた。
実際に、アイヌ関連団体というのは、胡散臭いところもあって、例えば、以下は
NEWSポストセブンの2020年の記事に、かなりの疑惑が書かれてある。
《札幌アイヌ協会激震「公費私物化疑惑」を現職理事が集団告発》
https://www.news-postseven.com/archives/20200831_1591078.html?DETAIL
要はね、暇空茜さんが、ぶっつぶした「コラボ」という団体と同様に、公金チューチューの仕組みが出来上がっていて、要するに「アイヌ利権」が根底にあるのではないかと示唆している。
今回、杉田議員を攻めている「多原良子」という女性の名前が出て来るけれども、こっちのNEWSポストセブンの「公費私物化疑惑」の中にも準主役級で名前が出てくるご仁なのですね(笑)。
そういう団体をブログ、SNSでからかったからと言って、天下の公器・大新聞である朝日新聞(大爆笑)が社説で「議員の資格はない」と叫ぶほどのことだろうか。
まあいいや、社説と言われるプロパガンダを拝見してみようかね。冒頭はこうだ。
《現職の国会議員が、公の機関から「人権侵犯」を認定されるとは、驚きあきれる。》
え?
もう一回「共同」の記事を引くけど、
《自民党の杉田水脈衆院議員がブログでアイヌ民族をやゆする投稿をしていた問題で、札幌法務局が人権侵犯の事実があったと認定し、杉田氏にアイヌ文化を学び、今後発言に注意するよう「啓発」をしたことが20日、救済を申し立てたアイヌ当事者の多原良子さんへの取材で分かった。》
ここでも「やゆ」と書かれている。「からかった」ということでしかなく、「札幌法務局が人権侵犯の事実があったと認定」されたと言っているのはアイヌ団体のくだんの女性ということでしかない。要するに「あんまりからかっちゃダメだよ。注意してね」と「啓発」、つまり「知識を啓き起こし理解を深めてね」と言っているに過ぎない。
勉強することは重要なことである。しかし、アイヌ文化は一旦完全に途絶えており、現在、くだんの女性たちが行っているそれらしきものが、果たして「アイヌ文化」と呼べるものなのかどうか、これははなはだ疑問である。文化というものは極めて脆弱なものであり、文化の伝承者が大切に保存していかないと次世代にはつながっていかない。 7月4日の日記
https://warusyawa.hateblo.jp/entry/2023/07/04/094628
にも書いたけれど、「アイヌ独自の狩猟文化」を主張するアイヌを称するオジサンは、猟銃を使っても猟ができていなかった。それが「アイヌ独自」の毒矢を使ってできるわけがなかろう。結局、真似事、ごっこでしかなかった。
これらのことを総じて、杉田議員は揶揄したのであり、「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」とまでは言わなくてもよかったが、少なくとも社説プロパガンダの言うほどのことはない。そんなことを言うなら「朝日社説」のほうが、よほど個人攻撃をしているじゃないか。
《過去の謝罪が本心だったか疑わしく、もはや、議員を続ける資格はないと言うほかない。》
《本人の口からは、いまだに何の説明もない。公職にある者としての最低限の務めを放棄している。》
《人権意識に欠け、多様性の尊重という社会の流れにも逆行する信条の持ち主》
《少数派を攻撃して平然としている与党議員を放置し続けるのか》
説明責任を果たしていない議員はやまほどいるよね。その議員たちにも同様に社説で詰め寄れよ。
杉田議員の人権意識がとくに低いとは思わないが、多様性という奇妙な思想に疑問を持つ人がいても、それは全く問題ない。違う意見を持っているからと言って言論封殺をしようとする「多様性主義者」のほうには問題はないのか!
少数派と言っても、利権チューチュースキームに群がる連中ではないという「説明」が明確ではないよね。公職にある者が説明責任を果たすことは絶対だが、公金を使う者にも同様に説明責任が強く求められる。
偏ってんじゃねえよ、朝日新聞。
※俳句