嘘紙面

 今朝の朝日新聞、紙面をまるまる1面使って《コロナを生きた3年間》という大見出しの下、この3年間の感染者数、死者数、経済状況などの数値比較をしている。例えば実質GDPは2020年度が527兆円、2022年度が550兆円といった具合だ。 感染者数は2020年が23万6000人余、2022年が2750万6727人。死者数は2020年が3492人、2022年は3万9165人といった数値を示している。 そしてこの2つについては、紙面全体をグラフに見立てて、棒グラフと折れ線グラフで視覚的に理解しやすいようにしてあった。感染者数のピークは第7波の昨年8月24日に22万7416人となっている。グラフの長さでいくと49㎝となっており、もう少しで紙面から飛び出すところ。もちろんピークが紙面から飛び出さないように構成されているので収まっているんだけどね。 死者数については紙面の下の方に折れ線グラフで示してあり、ピークはこの1月に400人を超えていて、3㎝くらいはある。感染者数に比較すると高さは低いけれど、感染の波とともに増減していることが読み取れる。やはり新型コロナウイルス(ワシャは武漢ウイルスと言っているけどね)はいまだに恐ろしい。 そう思って次のページに移ろうとした時、脳裏に「!」と閃いた。 「まてよ~。朝日新聞のやることだからどこかに作為が隠されているのではないか」と思い当たった。  ワシャはさっそく電卓を持ってきて計算を始めた。22万7416人が49センチで400人が3.2㎝(死者数にはご丁寧に100人で8ミリのメモリも付けてある)。パチパチッと弾いてみると、なんと棒グラフと折れ線グラフでは高さに37倍もの差があったのだ。  つまり死者数のグラフをそのままにすれば、感染者数の棒グラフのピークは49㎝×37=1813㎝・・・え、18mも向こうにいってしまうの?俺んちの居間から外にでてしまいまんがな。  逆に感染者数を紙面に収めようとすれば0.87㎜程度にしかならず、ワシャの0.9㎜のシャーペンで書いたら横一線でしか示せない。  記事中には「猛威を振るっている」とか「正念場を迎えている」とか脅しまくっているが、だったら購読者に正直な情報を流せよ。少なくともグラフは嘘をついている。そこは正確に「感染者数については同じレベルで表示できませんので、37分の1にして示してあります」とか書いておけよ。