がんばれ海老蔵 - 遼東の豕

　バカを言ってんじゃねえぞ。

《海老蔵歌舞伎、演出を一部変更　中国人描写に「人種差別」指摘広まる》

　知らざぁ言って聞かせやしょう。

　日本の歌舞伎というヤツは、伝統文化に則った、400年もの歴史を刻む、深い深～い芸術で、昨今いろいろ喧しい、人権差別たあ縁のねえ、日本文化の粋なのさ。

　いいかい。伝統文化というものは、歌舞伎にしろ、落語にしろ、狂言だって能だって、その時代背景が存在するのである。差別になるものや、人権に触れるものもあるだろうが、それはその時代時代が担ってきた歴史であって、「今」の価値観で是非を問うても意味がない。

　名作映画『風と共に去りぬ』を否定するバカがいるが、黒人の召使マミーを演じたハッティ・マクダニエルは名演技だった。彼女がいなければ、タラ農園のシーンはリアリティのない詰まらないものになっていただろう。

　残念ながら、不勉強な人権主義者ごときが判断できるほど、伝統文化、名作映画の湖は浅くない。

　人権や差別を軽々に叫ぶ連中は、今の基準で400年の伝統を否定しようとしている。そのことがどれほど恐ろしいことか？分かっていないところがまた恐ろしい。

　恐ろしいやつらの典型は、2015年9月10日の「ママの怪」に詳しく書いたので、ご参考まで。