世間はゴールデンウイーク後半に入っているが、ワシャはGW明けまでに4000字ほどの文章を作らなければならないので結構忙しい。まぁ毎日1000字、2000字程度は書き殴っているので分量的にはさらっと書く自信はある。だけど今回の原稿は、他人に委ねるものだから内容を検証しつつ、構成もしっかりと考えながら仕上げないといけないので、駄日記を書くようなわけにはいかない。
先日、ちょいとした情報交換の宴席があったんですね。参加者の多くが図書館関係者で、それぞれがかなりの読書家であった。たまたま話題がシェイクスピアになった。
「リア王」がどうの、「マクベス」がどうのと楽しい話題が広がっていく。
ワシャはビールから熱燗に替えたところだったので、刺身に山葵を塗るのに必死だった。だから積極的には議論に参加せず、「やはり熱燗はモーダル現象が起きますな」とか言って隣の人と笑っていた。
そうしたらね、シェイクスピアを議論していたグループのリーダーから突然に振られた。
「ワルシャワさんはシェイクスピアでは何がおもしろかったですか?」
モーダル現象で美味しくなっているお猪口の酒を飲んでいる最中だったので、ちょっとむせながらも「『ロミオとジュリエット』である」と応じた。
そうするとね、シェイクスピアグループからは、「え、ワルシャワさんが『ロミオとジュリエット』がいいなんておかしい」と異論が出た。「ロマンチックな作品は似合わない」とか言われたんです。
「ちょっと待ってくれ。ワシャをシェイクスピアに誘ってくれたのは『ロミオとジュリエット』なのじゃ。この本と出合わなければ『ハムレット』も『オセロー』も読まなかったろう」
「でも、シェイクスピアといえば四大悲劇、これが挙がらないのはダメよね~」
という意見が出たので、
「なにを言うか。ワシャにも紅顔の美少年の時があったのじゃ。その頃に、オリビア・ハッセー主演の『ロミオとジュリエット』を観たんじゃ。これが良かった。この映画に感動して、映画館を出てすぐに駅前の本屋に走って『ロミオとジュリエット』(旺文社文庫)を買ったのだ。この本がワシャとシェイクスピアの出会いの一冊で、だからこれが一番おもしろかったのであ~る」
と、演説をしていたが、次の料理が運ばれてきたので、皆さんの気持ちはそちらに移ってしまって、「あら、アスパラの天ぷら美味しい」とか「キムチのオムレツいいわねぇ」とか・・・ワシャの話を聞きなしゃい!
そんな話を書いているうちに1000字を超えている。パソコンの前に座ってから1時間は経っていない。途中でキッチンに飲み物を取りに行ったり、書庫で本を物色したりしているので実質40分くらいだろう。
これなら冒頭の4000字の原稿も午前中に仕上げられる・・・と思ったらそうはいかない。
とにかくこれからその作業に入りますが、さあて、連休明けまでに完成品できますかどうか。乞うご期待!