ママの怪

 昨日のBSフジの「プライムニュース」に「安保関連法案に反対するママの会」の発起人、西郷南海子氏が出演していた。どういう考えを持って「安保法案」に反対しているのか興味があったのでお話を拝聴する。
 ううむ……繰り返すのは、「だれの子どもも、ころさせない」ということばかり。ひとつの文言を繰り返す唱えるのは、この運動が宗教に近いということだろう。多面的に具体的な話ができないので、ひとつの呪文に落とし込んで逃げてしまう。典型的なあちら側のやり方だ。
「プライムニュース」の最後に、視聴者からのメールが紹介される。そこで西郷氏に質問があった。
「『誰の子供も殺させない』は理想としてはいいけれど、現実的に日本周辺の未熟な支配者をいただく独裁国家や軍備を増強している一党独裁国家がある。そこが日本に武力攻撃を仕掛けてきた場合に、米軍の力を借りることになる。日米が一緒に戦っていて、アメリカ兵が命にかかわる危機に陥った場合、アメリカ兵も「誰かの子供」である。が、その命は殺させてもいいのか?」
 というような内容だった。
 これに西郷氏は正面から答えない。自分の中に論理矛盾がある。だから話をはぐらかして「質問返し」をすることで時間切れに持ち込んでしまった。福島瑞穂、辻本清美のやり口と同様だと思った。
 ここに西郷氏が記者会見でやったスピーチがある。
https://www.facebook.com/mothers.no.war/photos/a.924972494234092.1073741829.922622671135741/927114664019875/
 その冒頭でこう言っている。
《なお、投稿コメント欄は、「だれの子どもも、ころさせない」の考えを共有できるみなさんとの対話の場所にしたいです。その点にご理解いただけない書き込みは、ご遠慮ください。》
「異論を唱えるやつらは書きこむな。イデオロギーを理解しないやつとは議論したくない」
 ということ。
「プライムニュース」の中でもキャスターから「安保法制に賛成の政治家の意見も聴いているの?」と質問され、「時間がないので同意見の政治家に来てもらってお話をうかがっている」とのこと、それじゃダメじゃん
 西郷氏を、スピーチの中で《人々の声を「無視」することで成り立つ政治への、がまんできないというママたちの思いが、形になり始めています。》と訴える。
 だけど、そう主張するあなたたちが「安保法制賛成派」の意見を無視してはいかんでしょう。両方に耳を傾けて、判断しなくっちゃ。
「プライムニュース」でぐずる西郷氏にわかりやすく「安保法制」を取り巻く現状を説明していたのが武見敬三さんだった。武見さんは彼女に言った。
「あなた方の活動がまさに日本の民主主義の健全性である。『ママの会』を中国にも立ち上げて『誰の子供も殺さない』という考え方を中国のママたちとも共有できればそれは素晴らしいことだ」
 これに対して西郷氏の反応はなし。やはり安全な日本国内では呪文を唱えるが、支那中国に「ママ友」を拡大する気はなさそうだった。自分の命が大切だからね(笑)。