今週もバタバタと

 まずは、司馬遼太郎さんの25回目の命日である。黙祷。

 司馬さんの箴言をひとつ。『余話として』(文春文庫)から。

 

《明治の草創期の軍人というのはおもしろいが、軍人が官僚になった昭和期の軍人の頭脳は、明治人よりもあるかに老化していた。》

 

 明治の軍人より、昭和の軍事官僚のほうが劣化していたというのは有名な話。戦後は、軍事官僚はいないが官僚が主導権を握って日本の舵取りをしてきたが、昭和の官僚に比較して平成・令和の官僚たちはさらに劣化が著しい。

 とくに厚生労働省ののろまさはいかばかりであろうか。

《「病院船」活用の検討が加速 新型肺炎対応で厚労相示す》

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200212-00000043-kyodonews-pol

 そんなことは、日本を憂う識者がずいぶん前から言っていたことだ。なにを今さら言っているのだろう。厚生労働省の劣化官僚に任せていると日本に武漢肺炎が蔓延しまっせ。

 

 いかんいかん、司馬さん命日→箴言→官僚劣化→厚生労働省と話が飛躍してしまった。

「今週のバタバタ」を書くはずだった。話をもどす。

 

 週の初めの日曜日にある会合があった。初めて参加するもので右も左も判らずに、とにかく駆けつけた。

 某施設の会議室には30人ほどの役員が出席することになっており、ロの字にテーブルが設えてある。ワシャが入室した時には6割ほどの人が席に着いていた。凸凹商事からも何人かがこの会合のメンバーとして参加している。ワシャの同僚理事はすでに座っていて、その隣の席は空席だったが、別の同僚議員の名札が置いてあった。「席取りをしているんだな」とすぐに理解した。しかし、もう一人の仲間のワシャも参加することは知っている。だったら「後輩だけど席を確保しておこう」というところまでは気が回らない。先輩理事の席を押さえるまで気が回るなら、どのみちその隣の席が空いているのだ。そこに後輩理事(年は上だけどね)のワルシャワの名札を置くだけじゃないか。わざとだね(笑)。

 そんなことはどうでもいい。たまたま彼らと対面する側に、同僚理事たちが嫌っている人がぽつんと座っていた。ちょうどそのあたりが空いているから、その人の隣りにデーンと陣取ったのだった。

 定刻になった。しかしまだ空席が目立っている。まだ2~3人が来ていないようだ。それでも、会合は始まった。おおよそ司会の会長と事務局のやり取りで進んでいくわけだが、レジュメの中に大きな間違いを発見してしまった。おそらくこれだけ目立つミスなので誰が古参の役員が指摘するだろうと思っていたが、その話題から次に移ってしまう展開になったので、新人役員のワシャが挙手をした。

 あまり、役員は発言しない会合のようで、一様に会議室がざわついた。でも、関係ねーや。

「会長、このレジュメの項目ですが、この点が間違っています。このまま進めてしまいますと間違いのまま周知されてしまうので、訂正をお願いします」

 この会の会長というのが、ワシャが凸凹商事の時に働いていた時の上司の親友で、何度か宴席をご一緒したことのある人で、気心に知れた人だった。

「新人役員のワルシャワさんより、こういった鋭い指摘がありました。さすがですね。事務局、これについて答弁願います」

 事務局はその間違いについて素直に認めて議事が進んでいった。

 

 ちょうどその時に、入り口からキャメル色のボルサリーノをかぶり、同系色のコートの襟を立ててオジサンが入ってきた。遅参したことを詫びる風もなく席についた。役員の一人らしいが、なんだか場違いな感じですぞ。

 そのオジサン、席についても帽子を取らず、ずっと会議を聴いている。ワシャはロの字の同じ辺に座っていたので、人物の特定ができなかったが、会合の終盤でボルサリーノが発言した時に、「あれ?」と気がついた。凸凹商事の前の副社長ではあ~りませんか。あらまお久しぶり。年始会以来ですね。それにしてもすごいカッコウでお見えになりましたね。これで外車に乗って来たとしたら、ちょっとしたジャン=ポール・ベルモンドですな。

 結局、最後まで帽子を取ることはなかった。普通は室内で脱帽するというのが日本人の常識だと思うが、外車を買って身も心もフランス人になったのかにゃ?

 

 月曜日もバタバタしておりました。

 夕方からは送別会がひとつあった。先月にも同じ人を送る会を開催したのだが、今回は別のメンバーでの送別となった。

我社のライバル企業であるトンガリ商事の副社長が先月末で退任されたのである。たまたま昔から付き合いのあったサイワイ商事の社長が「ワシャさん、トンガリ商事の副社長のご苦労様会ができないかなぁ」と相談があって、ちょうど真ん中のワシャの町で開催することになった。そのことをアオミ商事の副社長も聴きつけて、急遽「参加させてくれ」ということになった。

とはいえ総勢で9人ほどの小さな会なので、居酒屋の奥の座敷で静かに・・・いやー、アオミ商事の副社長がウクレレと沖縄三線を持ち込んだから、さあ大変。大騒ぎの送別会となった。おもしろかったわい。

終焉したのが午後10時、その後、別の席があって、そこでも関係者と綿密なる打ち合わせをしましたぞ。

 

火曜日もバタバタしておりました。なにせ紀元節建国記念日)ですからね。国旗を掲げ、神前にお神酒を捧げ、「かけまくもかしこきいざなぎのおおかみ・・・かしこみかしこみもうす~」と祓詞(はらえことば)を唱える。

それから岡崎方面に出かけて所用を片付けて、帰ってくればもう夕方。そこから地元の消防団の後輩たちと一席。駅前の餃子屋で情報交換をしながら生ビールで気炎を上げたのだった。