大切な日本文化

 お盆前に友だちと飲みに行った。JR沿線のある居酒屋だ。カウンターに座って「とりあえずビール」。ホワイトボードには本日のおすすめが書いてある。一番上段に「くじら刺」の赤字が光る。他の刺身と思うと倍以上の値段がついているが、ここは迷わず注文をする。
 皿にナガスクジラの赤身が盛られて出てきましたぞ。背肉だが脂ののり具合から尾の身に近いところか。それに生姜をそえてほおばる。ちょいと熱燗を流し込む。美味い。
 ワシャはチェーン店の居酒屋でも鯨ベーコンなどがあれば、頼むことにしている。とにかく鯨を食べることが重要だと考えるからである。
 シー・チワワでしたっけ、南氷洋で日本の調査捕鯨に対してテロ行為を仕掛けてくる危痴害ども。あいつらに代表される反捕鯨国家の独善は常軌を逸している。
 鯨食は日本の食文化である。19世紀に欧米が鯨油を取るためだけに、鯨類を大量に殺戮し、それも体重の10分の1の脂だけ取り去ると海洋投棄していたというから乱暴な話ではないか。日本の場合はそういう野蛮な奴らとは根本的に違う。一頭捕獲すれば、頭の先から尾の先端まで、まさに余さず利用しつくし、無駄な部位を出さなかった。その上に鯨神社まで建立して、命をいただくことに感謝を示している。
 今、鯨食文化が風前の灯である。日本の大切な文化を失ってはいけない。みんなで鯨を食べて、大いに鯨を流通させましょうよ。