あおるあおる

「安保法案」反対デモが各マスコミで喧伝されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150823-00000046-mai-soci
 この記事は毎日新聞である。今朝の朝日新聞もトップページに《「法案ノー」響く列島》と見出しをうち、社会面にも《安保反対 踏み出した夏》と大きな見出しが躍っている。
 中日新聞は2日前になるが「論説委員が聞く」というコーナーでほぼ一面を割いて、反対運動をやっている「SEALDs(シールズ)」に所属する絵に描いたようなサヨク学生がインタビューに答えている。聞き手のほうも染まっているらしく、話が合う合う。そのあたりの話がぐだぐだと続く。

 すでにお亡くなりになられたが、バチカン神父の尻枝正行さんがこんなことを言っていたのを思い出した。
パスカルは「自分が見たわけではないから、ロンドンに火事があったかどうか知らない。しかし一人の人間がそう言うと『はてそうかな』と思う。二人目になると『やっぱりそうか』ということになる。三人目になると『たしかにそうだ』となってしまう」と言っています。つまり彼は、ある思想の大合唱と反覆が次第に確実性を作りあげ、しまいには真理となって人間の考えに定着してしまう危険を指摘したかったのでしょう。》
 メディアがこぞって「ロンドンで火事があった」と言っている。毎日、朝日、中日が連日喚いているのだから、そりゃ信用しますわなぁ。
 神父は続ける。
《しかも今日のように情報組織が完備してくると、すべてマスコミの方で考えてくれますから、個人は思考停止してしまいます。個が集団(マス)に埋没する好例です。》
 マスコミの刷り込みによるものと、自分の思考力で辿り着いたものを混同してはいけない。