今朝の朝日新聞1面に、安倍晋三首相と習近平国家主席が握手する写真が載っている。安倍さんの笑顔はいい。習さんも一応は不気味な笑顔を浮かべている。11月の北京での非礼な状況を考えれば、ずいぶん軟化してきたものである。これは歴史が証明していることなのだが、日本が毅然としている時、支那中国はすり寄ってくる。日本の政治家が腑抜け腰抜けの時、彼の国はどんどん強面になるのである。
近所に無礼な中古車屋が住んでいると思ってもらいたい。そのオヤジが露天の月極め駐車場の3区画を借りた。一般的には3台の車をとめると思いますわなぁ。ところがオヤジ、駐車区画を目いっぱい使って5台をとめおった。3台区画に5台が止められるわけがない。確実に端っこは区画線から出ている。近所の駐車場利用者は、人がいいから文句を言わなかった。だからオヤジはそこに付け込んでじわじわと陣地を拡大し、通路を狭めていく。狭いから車の転回ができない。
ある日、転回を四苦八苦してやっていたら、件のオヤジが通りかかった。
「こるあぁ!いいかげんにしとけよ。てめえっちのボロ車が通路にはみ出してっから、駐車場の利用者がみんな困っているんだ。1区画に1台というのが常識だろーが、ボケー」
というような内容のことを丁寧に申し上げた(笑)。
翌日から2台は撤収され、中車区画には3台がきちんと並ぶようになり、半月後にはその3台も消えてしまった。
ワシャの家の近所にある三角駐車場の平和は守られたのである。
さて、AA会議(バンドン会議)である。そもそもこの会議は1955年に「植民地主義の反対」「民族の独立」「アジア・アフリカ間の連帯」を掲げて開催された。その時に日本も呼ばれたのだが、その時の立場は、欧米の植民地から独立するきっかけをつくってくれた日本ということだった。会議に参加した日本は感謝されこそすれ、誹謗や罵倒をされるようなことはなかった。
この会議に韓国は参加していない。それは韓国がそもそも植民地になったことがないからである。日本が朝鮮半島に施したことは緩やかな合併で、同じ国として扱っている。それは苛烈な植民地支配ではないのだ。そのことについてはアジア・アフリカの諸国はそう認識している。中国共産党ですら1955年には納得してバンドン会議に並んでいた。
その後、日本が人のよすぎるご近所さんになったから、ルールを平然と破るものが出てきたのだ。南シナ海の問題でも日本の腰抜けぶりが招いていると言ってもいい。
そういう意味では日本の立ち位置をきちんと言い切った安倍首相の演説はよかった。