ご近所に恵まれない

 今朝の朝日新聞「声」の欄。新城市の老人が「領土問題解決は歴史に学べ」という投稿をしている。論旨は「隣地との土地の問題は長引く。国境問題も戦争まで至りかねない大変な問題だ。フランスとドイツは2度の世界大戦を繰り返してきたが、経済統合を含め今や欧州連合の中核として連携している。日本もこういったことから学んで隣国との友好を第一に考えたい」というもの。
 まず、フランスとドイツはどちらも自由を尊重し民主主義を国是とする普通の国家である。選挙だって普通に実施されている。一方、日本と支那中国は、支那中国が一党独裁体制を維持して、情報は統制され、人民の自由は北朝鮮並みに制限されている。もちろん選挙権など誰も持っていない。そんな体制とどう価値観を共有しろと言うのだろう。
 また、隣国との友好を……と言うが、日本は40年の長きにわたって友好を信じていろいろな支援をしてきた。その友好を踏みにじっているのはどこの体制だろうか。
 おじいさんは尖閣侵略を「土地問題」と言う。土地問題だとするならば、これはあなたの隣にカルト宗教団体が住んでいて、あなたの家の駐車場に入りこんで「これは我々の土地である。おまえは出ていけ」と主張しているのと同じことですよね。ときには駐車場の車に体当たりして損害を与えたりする。それでも円満にご近所付き合いをしますか。
 安倍政権が、支那中国に対し強硬な姿勢で臨みそうなことを懸念しているが、身近な隣地との境界問題を例にあげるなら、国境紛争に具体的なイメージを持ってほしい。田嶋陽子系というか福島瑞穂シンパというか、こういった平和ボケというか、話し合いで何でも解決できるのよ教の信者の皆さんは、考え方が「お子ちゃま」なので困ったものだ。