愚者の行動にはつねに無駄がつきまとう その4

(上から続く)
 この文章に続くこの文章をご覧くだされ。
《みなさんのその思いやりがあれば、日本はきっと、もっともっと素晴らしい国になって、もう一度立ち上がります。》
 すっと入ってきますか?ワシャには理解できない文章なんですわ。「思いやりがあれば、素晴らしい国になる」んでしょ。素晴らしい国になった上で、「もう一度立ち上がる」んですか。「素晴らしい国」になれば、それで良いわけで、そこから再び立ち上がる意味があるのでしょうか。

 この後に、多分、この筆者がこの文書の「ヘソ」だと思って悦に入って書いている部分に差し掛かる。全国民が東北に向けて「思いやり」を送ることと、ちょうど季節の「桜前線」が北上することの類似性を発見して「これだ!」と思ったのだろう。筆が滑る滑る。滑ってぼろぼろになっている。
 まず、「桜前線」の意味を子供向けに説明しているのだが、よく解らない。
《桜の花が開く日を線で結んだものです。》
 解かりますか。ワシャには理解不能ですぞ。「桜の花が開く日」って、名古屋で4月1日、岐阜で2日、長野で3日、新潟で4日として、それを線で結んだものが「桜前線」ではないだろう。桜の花が同じ日に開く地点を線で結んだものが「桜前線」ではないのかな。
 最後に福島原子力発電所の事故に触れてこんなことを言っている。
《危険をかえりみずに立ち向かう消防士さんや自衛官、電力会社の人たちの姿。各地の被災地で救命救急活動に当たった警察官やお医者さん、看護師さん、そして何より、本当に命がけでみなさんを守ってくれた学校の先生たちの姿を忘れないでください。》
 ここでおかしいのは、自衛官、警察官には「さん」を付けないが、消防士、医師、看護師には「さん」を付けている。この差はいったいなんなのか。うがった見方をしなくても、サヨク政権だから自衛官と警察官には敬称を付けたくなかったことが見え見えで、こういうところばかりはホントに解かりやすい。
《みなさんも、もっともっと身体を鍛え、判断力を養い、やさしい心を育んで、他人のために働ける人になってください。》
 この締めの言葉には勝谷さんが「お前が判断力を養え」と突っ込んでいる。そのとおりだ。
 まぁ、こんなゴミのような文書を日本全国の小中学生にもれなく配布した。どれほどの紙が無駄になり、インクが浪費されたことだろう。その金額だって生半可なものではないだろう。バカが国家をやっているのが、どれほどの無駄を生むかおわかりかな、明智くん。