芸能人は気楽な稼業ときたもんだ

 会社の事業関連でイベント会社の人間と交流がある。そこでいろいろな話を聴いた。
 例えば、愛知県のローカル番組を自治体の周年事業で呼ぼうとすると、「そこが知りたい 特捜!坂東リサーチ」
http://hicbc.com/tv/research/
あたりで1000万円を準備しなければならない。言ってはなんだが、坂東英二ですよ。昔、プロ野球選手だった器用なタレントというだけの男でしかない。その二流芸人が、町をぷらぷら歩いて名物を食ったり、名所を回ったりするだけというだけのつまらない番組である。木曜日午後7時の1時間番組だが、どれだけの中京圏住民が見ているだろう。同時間帯にはNHKの「ニュース7」、フジテレビの「VS嵐」、テレビ東京の「ポケモンBW」などが並んでいる。中京圏の視聴率に限っても大した数字は出ていないと思う。
それでも1000万円の費用がかかる。これに追加の芸人を呼べば、1人につき200万円ほどの加算を覚悟しなければならない。
 その他の例として、「開運!なんでも鑑定団」の中の「出張なんでも鑑定団」である。松尾伴内などが司会をして、地元のお宝を鑑定するというもので、こちらは番組の中の1コーナーでしかない。それでも800万円ほどを請求される。
 棚に『有名講師・講演料600人情報』(日本実業出版社)という本があった。引っ張り出してきて、パラパラと繰ってみると、高木美保あたりで講演料の目安が1時間200万円となっていた。
 噂によれば、不倫で自粛している麻木久仁子もずいぶん稼いでいたようだ。芸能人というのはいい仕事ですなぁ。

 話しは変わるけれど、各局が今年の7月24日のデジタル放送化に向けて狂ったように宣伝を打っている。テレビの下にテロップで流してみたり、スマップの草薙君あたりを頻繁に画面に登場させて、「地デジにしないとテレビは見られない」などと視聴者を脅している。
 ワシャは見れなくなってもいいよ。ニュースや報道番組が見られなくなると少し淋しいけれど、それでも他に情報を入手する方法はいくらでもあるからテレビを捨ててやろうかとも思っている。
「なんでも鑑定団」の間に流れるCMを見ていると悲しくなりませんか。地元のパチンコ屋ばかりである。このCMで射幸心をあおられ生活保護でもらった金を毟られる阿呆が大勢いるんだろうなぁ。
 社会評論家の大宅壮一が「テレビばかり見ていると人間の思考力や想像力が低下して一億総白痴化する」と警告を発していたが、まさにそうなりつつある。出ている奴らは金を儲け、見ている奴らは阿呆になる。めでたしめでたし(嘲)。