メモ

 作家の鈴木光司さんが月刊の「原子力文化」に文章を寄せている。
《小説執筆のテーマは、当然ながら、作家が普段から考えている思考の総体から出てくる。思考の総体とは、育った環境、世界観、思想、知識、経験などが複雑に絡まって形成される。》
 なるほど、平凡な環境で育ち、大した世界観も持っておらず、思想書などまともに読んだこともなく、知識の蓄えは乏しく、地域社会の中でこじんまりとした経験しか持たぬワシャには小説は書けないわけだ。
 鈴木さんは続ける。
《思考の総体から導き出された意見が、有効か否かの根拠は、何によって判断されるだろうか。(中略)判断の確かさを検証するための唯一の方法は、科学的アプローチである。》
 なるほどね。