海ゆかば

 今日、手元に数葉の写真が届けられた。それは先週末に相模灘で開催された「自衛隊観艦式」の写真だった。
 きらきらと輝く海面の上にシルエットの護衛艦が静かに浮かんでいる。「こんごう」である。
 遠くに空母「ひゅうが」が見える。その近景をホバークラフト型揚陸艇「エルキャック」が水煙を上げて駆け抜けていく。
 おおお!海面から突如として頭を突き出してくるのは潜水艦「わかしお」ではないか。黒と赤に塗り分けられた船体が陽光に輝く。
 哨戒機P−3C「オライオン」が征く。救難飛行艇US−1Aが飛ぶ。救難ヘリのUH−60Jの編隊が艦隊の上を過ぎて行く。
 むむむ、友人は観艦式に行けなかったワシャを悔しがらせようとして、いい写真を選りに選って送ってきたらしい。
 話を聴けば、今回は「天気晴朗なれども、風強し」だったようだ。好天に恵まれさぞかし重厚な観艦式だったに違いない。
 この艦艇が、この機体が、日本の海を守っている。

 何十隻もの軍艦が海をゆく様をまざまざと観られた皆さんは、きっと「坂の上の雲」を3倍楽しめると思いますぞ。うらやましい。