ワシャが好きな絵描き。上村松園、鏑木清方、伊東深水などは美人画の大家と言っていい。昨日の「開運!なんでも鑑定団」にも深水の軸が出品され100万円の値がついた。美人の横顔を背景とともに捉えた一作なのだが、ワシャ的にはちょっと不満な作ではある。美人の横顔が深水らしくなく、美人ではないのだ。
このビッグ3はさておき、ワシャの好きな絵描きはタイトルに出した日向山寿十郎(ひなたやますじゅうろう)という人である。この人の絵がこれ。

これ、くもん式の「百人一首カード」の1枚なんですね。小野小町の一首「花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに」を寿十郎が描いている。平成5年に出たものなので、すでに30年以上前のものである。でもね桜の季節になるとこれを含めて何枚かの桜が描かれたカードを出して飾っている。この寿十郎さんの絵がいいんですわ。
ただ寿十郎さん、調べてもなかなか出てこないんですね。
《日向山寿十郎》
http://blog.livedoor.jp/sujuro/
というものがネット上にあるんですが、2008年から2011年までの4年間だけライブドアブログに絵を上げておられた。4年間に26日だけ自身の絵をアップ。これがまたいい絵なんです。美人の横顔を描かせたらこの人に勝てる人はそうそういないと思っている。2008年5月の「紅 Rouge」
http://blog.livedoor.jp/sujuro/?p=4
の横顔・・・。すんばらしい!
寿十郎さんは言う。
「人が持っていて美しいもの 含羞と かなしみと ほほ笑み」
まさにそのとおりだと確信しております。
さて、寿十郎さんの絵は「泉響子幻想シリーズ」の表紙絵、挿絵で見ることができる。第6巻の『早起き鳥は知っている』以降を担当している。

左から上が『手鏡』、下が『冬の人』、右上が『ほんの少し幸せです』、その下が『鋏』の美人である。『手鏡』の11頁には、切ないくらいきれいな女性の横顔があるんですが、お見せできないのが残念です(笑)。
寿十郎さん、ネットで調べてもご本人の情報は何も出てこない。上記シリーズの〔画家紹介〕には、1947年鹿児島生まれとあるので、まだご健在だとは思うが・・・。
2013年の『ほんの少し幸せです』に《ライフワークとしての「美人画」に新境地を開きつつある。》とあるから、どこまで美人を開拓したことだろうと、楽しみにしているのだが展覧会とか画集の出版の話が伝わってこないので、少し寂しい。