呉智英さんが『マンガ狂につける薬21』(メディアファクトリー)で、池上遼一『近代日本文学名作選』(小学館)を絶賛していた。ワシャも『男組』の昔から池上遼一のファンである。と言いながらも『傷追い人』あたりから離れ始めたから、かれこれ20年以上も池上ワールドから遠ざかっていたことになるか。でも、呉さんの案内が巧いのと、挿入してあった画がよがったので、速攻で読みたくなった。
だから、新刊を買おうと「e−hon」で検索をする。しかし、現在、品切れ中だった。だっただっただったら「日本の古本屋」ということで、検索するのだが、やはり出てこない。なんで出てこんねーん!カチーン。
こうなったら本の虫の意地だ。地元の古本屋、ブックオフを徹底的に探しまくった。だがない。最終手段として、コミック仲間数人にも打診した。しかし、「持っていない」という回答が続いた。諦めかけた時に、年配のコミック仲間から電話があった。
「コミックを大量に処分することにした。その中に池上遼一も何冊かあったように思う。もしかしたらあるかもしれないが自分では探す気力がない。ワルシャワくんが自分で探すのならO.K.だから気が向いたらおいでよ」
と、言ってくれるではあ〜りませんか。お言葉に甘えて、昨日、早速、行きましたがな。
それが当たった。部屋まるごとコミック部屋というようなところに突っ込まれて、本を探すと言うよりも本の中を泳ぐといった感覚で『近代日本文学名作選』を求めた。コケの一年岩をも通す、本の海で泳ぎはじめて20分、ゲットしましたでー。
(下に続く)