近代以前の国家体制比較

 江戸時代の日本と今の北朝鮮、双方とも民主主義が根付いていないという点で共通したところがある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090309-00000102-scn-int
 8日、北朝鮮では第12期最高人民会議代議員選挙が実施された。投票率100%、支持率100%で全員が代議員に選ばれたんだとさ。そんな投票行動があるわけがなく、そんな茶番劇ならやっても意味がないのに、それを貴重な予算を使ってやっている。彼の体制はどこにむかって100%の投票率、100%の支持率を誇示しているんだろう。国際的に嘲笑されているにも関わらず、茶番に付き合わされている国民の労苦も知らず……
 江戸時代、確かに民主主義ではなかった。しかし、幕末の日本にやってきた外国人は口をそろえて言う。例えばイギリスの外交官オールコックはこう言っている。
「外見的な屈従は皮ひとえのものにすぎないのかもしれず、形式的外見的には、一般民衆の自由があって民主的な制度をより多くもっている多くの国々以上に、日本の町や田舎の労働者は多くの自由をもち、個人的に不法な仕打ちをうけることがなく、この国の主権をにぎる人々によってことごとに干渉する立法をおしつけられることもすくないのかも知れない」
 安政4年に、長崎海軍伝習所の教師として来日したオランダの軍人カッテンデイケはこんなことを書き残している。
「日本の下層階級は、私の看るところをもってすれば、むしろ世界の何れの国のものよりも大きな個人的自由を享有している。そうして彼等の権利は驚くばかり尊重せられていると思う」
 実際に江戸時代の歴史を少し深く勉強してみると解るのだが、江戸時代というのは実に大らかな政治体制だった。だって、徳川家と言ったて、しょせん三河の片田舎から出た山百姓の頭目でしかないんだもの。
 だから、江戸時代の民、百姓は私たちが想像する以上に自由だったのだ。ある意味で言えば、現在の日本国民よりも自由だった。
 近代以前の国家の体制といってもいろいろあるということやね。