(続)ウソまみれ

 またまた出ましたぞ。
 金メダルを取った中国体操女子が、揃いも揃って中学生と見紛うほど小柄な選手ばかりなのだ。女子の体操は思春期以前の小柄な体型の方が演技に有利なのである。だから国際的に見ても小さな選手が多い。国際体操連盟では、選手の低年齢化を防ぐためにオリンピック開催の年の年末までに16歳に達していないと競技に参加できないというルールを決めた。
 つまり、今回の五輪の女子体操選手は少なくとも2007年12月31日までに16歳の誕生日を迎えているはずで、五輪の時点で最低でも16歳と7カ月にはなっていないとおかしい。この写真をみていただきたい。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/170375/slideshow/105400/
 う〜む、左端の子なんか小学生だわさ。国営新華社通信の記事には何可欣選手の年齢を13歳と書いていた。チャイナ・デーリーでは14歳となっていた。中国当局の記録には、別の2選手が1993年生まれと記載されていたという。とするなら、16歳にはなっていないことになる。
 事実はどうなのか分らないけれども、これほどまでに腐臭が漂ってくると、どこか腐っているんじゃないかと勘ぐりたくもなろうというものだ。

 今朝の朝日新聞に《北京「公認デモ」いまだにゼロ》という見出しが踊っている。公認デモ実施地まで選定してあるのに、デモ申請窓口の公安は許可を下ろさない。だから、デモはゼロなんだよね。公安は「デモをする前に問題はすべて解決したあるよ」と言っているが、そんな言葉を信じるほど各国の記者団はお人よしではない。公安は申請書を握りつぶし、あろうことか、申請者を拘束までしているという。なにが人権か、笑わせるんじゃない。
 同じ紙面にこんな見出しもある。《取材記者また拘束》ニュージーランドシンガポールの記者が国家体育場の近くでチベット問題の活動家を取材中、公安にボコスコにやられてしまった。どこに自由な取材が保証されているのか。本当に中国共産党はこんな状況でいいと思っているのだろうか。

 8月9日に北京市内において米国バスケットチームのコーチの親族が中国人に刺殺されるという事件があったでしょ。この事件で負傷していた中国人ガイドも12日に死亡したのだが、当局は「五輪の祭典ムードに影響を与えかねない」として情報統制を敷いている。どこから見ても自由な報道など、まったくないではないか。
 すべてが、「緑化運動」と称して山を緑のペンキで塗ってしまった不祥事に通じている。北京五輪のあちこちからテカテカと光る緑の山が見えませんか。