心肺機能の心配

 高地(低酸素の状態)で運動をすると、平地で運動する場合に比べより多くの負荷を心肺にかけることができる。このため筋肉や関節に無理な負担をかけることなく心肺機能の強化ができるのだ。だからアスリートたちは高地トレーニングを選択する。
 例えば名古屋でこけた高橋尚子は中国雲南省昆明で走りこんでいたし、高齢スキーヤー三浦雄一郎は自宅に低酸素室を造って筋トレに励んでいる。トップアスリートの間では高地トレーニングはもはや常識といっていい。

 Qちゃんと同じ昆明北京オリンピックを目指していた水泳選手がトレーニング中に急死した。たぶん赤血球の増加によって血液が濃くなったための事故だろう。ご愁傷様でした。
 この選手の両親が選手の所属する日本体育大学に対して9540万円の賠償訴訟を起こした。ご苦労様。テレビで両親が涙ながらに大学の管理体制を批判していたが、どうもすっきりしない。大学やコーチが一方的に悪いのだろうか。
 亡くなられた選手は北京を目指していたという。ならばトップアスリートだよね。トップアスリートは自分の体調管理を人任せにしてはいけない。昨日今日、水泳を始めた小学生じゃないんだ。指導者やコーチの言うことを参考にしながらも、自己責任で練習をしなければいけない。自己責任において練習量を間違え、倒れてしまったならアスリートとして本望だろう。
 ご両親もトップアスリートとして戦死した息子を汚してはいけない。そんなに文句を言うなら端から高地トレーニングなど行かせなければいいし、水泳などさせずに自宅においておけばよかった。
 茨の道は常に危険なのだ。