国民は愚弄されている

 夏の参院選にスポーツ選手を擁立する動きが出ている。いつものことだけどね。
http://www.sanspo.com/shakai/news/100511/sha1005110435008-n1.htm
谷亮子を民主が担ぐ。子供のころからずっと柔道浸けだったオバさんに政治のことが解るのだろうか。それに谷さんは、現役を続行するという。ロンドンで金を目指すんだとさ。おいおい、そんな片手まで国政をやられても国民は困っちまうんですがね。
 その他にも体操の池谷幸雄、競輪の長塚智弘、プロレスラーの神取忍西村修、巨人前監督の堀内恒夫、元近鉄石井浩郎、元巨人の中畑清などである。
 もちろんこの人たちはアスリートとしても社会人としても立派な人たちだ。それはわかっている。しかし、今、日本は国難に瀕している。そんなときに人気だけが頼みのこういったラインナップでいいのか。
 かつて自民党がJリーガーの三浦知良さんに出馬を打診したことがある。その時、カズは「ぼくはサッカー選手、政治のことはわからないから」と断わった。これが本物の発言だ。己の力量もわからずに、御輿として担ぎ上げられるバカが国会に必要だろうか。
 現役の国会議員にもそんなヤツらがずいぶんいる。スキーノルディックの萩原健司、プロゴルファーの父というだけの横峯良郎、スケートの橋本聖子などである。
 この人たちが政治を語っているところを聞いたことが在りますか。橋本聖子がカナダでチンピラ選手を叱ったくらいで、テレビに出てディベートしているのを聞いたことがない。
 そりゃ仕方ないでしょう。彼らの本道はスポーツなんですから。何十年もその道一本で研鑚してきたんだ。残念ながら政治などというわけの分からないものには関与してこなかった。一流の政治家がトップアスリートになれないように、よほどの勉強をしない限りアスリートが政治家にはなれない。ロンドンオリンピックを目指しながら片手間で国政に関わられても困るのだ。そんな意識では町内会の役員すら務まるまい。

たちあがれ日本」が杉村太蔵さんを擁立するという話も出ている。彼がまったく国政の場で役に立たなかったことは「たちあがれ」の皆さんはよく知っているのではないか。それでも知名度があるからというなら、もう国政などなんでもいいんだね。だったら「ひこにゃん」を滋賀県から出すとか、上海万博の「海宝(ハイバオ)」を帰化させて立候補させればいい。