事件ですぞ その3

(上から読んでね) 
ワシャ「ワルシャワと言いますが、岡田さんはお見えですか?」
 今度は女の人が出た。
女「岡田は今不在です」
ワシャ「××駐車場の件で善処していただきましてありがとうございました」
女「え?」
 社内での情報の共有化ができていないようじゃ。
ワシャ「今井さんはお見えですか?」
女「今井も今いません」
ワシャ「じゃああなたにお願いします。(延々と経緯を説明する)すでに私は駐車ができなくなって5時間が経過しています。その間、ずっと路上駐車をしているのですが駐車禁止で捕まったら罰金は払ってもらえるのですか?」
女「それは……」
ワシャ「おたくの会社にレッカー車はないんですか?」
女「そういう対応はできません」
ワシャ「じゃあ近くの駐車場をどこか確保してください」
女「それも……」
ワシャ「できないんですね。わかりました、自分で何とかします。あなたお名前は?」
女「あの……」
ワシャ「言いたくなければいいです」
 今回の一件で駐車場管理会社がいかに無力かということがよくわかった。無断駐車をされてもせいぜいワイパーに警告文をはさむくらいしかできることはないのだ。しかし、相変わらずワシャの区画は黒マジェに占拠されっぱなしだ。いかにも業腹じゃ。
 午後7時、あんまりあてにはしていないけれども国家権力に電話を入れてみる。110番では所割に迷惑だろうから、地元警察署の電話番号に掛ける。
ワシャ「もしもし▲▲町への931番のワルシャワですが、私の駐車場に昼ごろから不審な車両が放置されています。何らかの犯罪に関わっていると怖いので連絡しました」
 おまわりさん、「犯罪」という言葉に鋭く反応した。
警察「わかりました。すぐに対応します」
 さすがに警察は動きが速かった。その後、20分ほどでパトロールカーが現われて、黒マジェを丹念に調べていた。民間の駐車場会社とは雲泥の差だった。この一点を見ても民営化を絶賛する気にはなれない。
 といっても、警察が黒マジェをレッカー移動してくれるわけではない。つまりワシャの車は宿無しということになった。ただ警察に一報しておいたので、路上駐車をしても取り敢えず言い訳はできそうだ。でも路上駐車はせずに、少し離れてはいるが知人の駐車場に駐めさせてもらったけどね(駐めさせてもらう代わりにビスケットの詰め合わせを渡しておいた)。
 つまりこの件については、ワシャも駐車場会社も警察もなす術がなかったということになる。
(下に続きます)