昨日、大須演芸場でジャーナリストの日垣隆さんが「子育ての卒業式まで父親は何ができるか」と題し講演をした。3時に始まってびっちり6時まで、濃厚な講演だった。始めて生日垣さんに接した方には、少しばかりヘビーだったかもしれない。そうそう近くの男性などは講演に当たったのか気を失っていた。(違うか・・・)
さて講演の内容である。
日垣さんは、長女が生まれたときに、唐突に「この子が15歳になったとき一人で外国に行けるような子に育てたい」と思ったそうである。以来、これを方針として子育てを続け、長女は15歳の年に単身で長野駅から電車を乗り継ぎ成田まで行き、さらに国際線でイギリスに飛んで一夏を過ごしたそうである。目標達成だ。
また長女に、毎日1冊の本を借りてくることを強要した。借りるだけである。読まなくてもいい。これを6年間続けて子どもの判断力を涵養したとのことだ。
日垣さんは言う。
「学校の成績がなんぼのもんじゃい!」(そんな言い方ではなかったけどね)。
「オール1の子に親は『せめて2が一つ欲しいよね』と言うだろう。5の中で一つだけ4だった子には『この4を5にしたいよね』となる。親の欲は際限がないし、成績などというものも上を見ればきりがない。だったらそんなものに血道をあげるより、『自分を相対化できるようにする』、『判断力を身につけさせる』ことに全力を注いだほうがいい。子どもの頃、オール5だった連中が30〜40歳になって普通の人間になっている現実を見れば成績などというものがいかに曖昧なものかがわかる。」とも言われた。本当にそうだと思う。
(「日垣隆さんの講演会 その2」に続く)