プリンスの崩壊 その1

 西武グループの総帥堤前会長逮捕を受けて連日その関連ニュースがマスコミに取り上げられている。その中で象徴的な映像があった。ひとつは堤義明氏若かりし頃の映像で、白いジャンパーを着た氏が灰色の作業着を着た(白黒映像なのでそう見えた)社員を何人も引き連れて工事現場の視察しているというものと、もうひとつはホテルのロビーだろうか、登場した氏に対して、ずらりと並ぶ従業員が威儀を正して深々と頭を下げるのである。その前を氏はそ知らぬ顔をして通りすぎてゆく。最後に、氏のスキーの映像だ。よいしょのナレーションが流れる中、氏がゲレンデを滑り降りてくる。スキーブーツやビンディングを見るとかなり昔の映像と思われる。
 この一連の映像を見ているとどうしてももう一人の元プリンスを彷彿とさせる。北の金旦那である。彼に関しても視察の映像が頻繁に流されるが、一人だけ違った服装といい、大勢の取り巻きを引きつれているところといい太っているか痩せているかの差だけで、映像から臭ってくる雰囲気はまったく同じだった。スキーの映像も金旦那が白馬に跨り疾駆する映像とうりふたつだ。やはり日本海の南北を問わず2世プリンスというのは似てくるものなのね。
(「プリンスの崩壊 その2」に続く)