気候変動

 師走というのに全国各地に暴風警報、大雨、洪水警報がでまくった。愛知県でも深夜から風雨が強まり午前2〜3時は暴風が荒れまくった。この状況は低気圧なんて代物ではなく間違いなく台風だった。12月5日というのに風は生暖かく、目の前の公園は紅葉真っ盛りである。気候変動は確実に始まっている。
 アメリカ、中国、ロシア、インドが京都議定書に署名していないが、この4カ国だけで27億人もの人口を有しているのである。これらの国が思いっきり温室効果ガスを排出し続けて、地球の気候が変わらないほうがおかしい。大げさに言えば地球は滅亡にむかってアクセルを踏みつづけているといっても過言ではあるまい。残念ではあるが後進地域の発展は地球の自殺行為に等しく、もっと違った手段で貧困とか南北格差の是正を考えていかなければいけない。
 間違いなく言えることは、アメリカ型の消費文化は確実に地球の寿命を縮めるものであり、中国・インドの目覚しい工業化は地球の致命傷と言っていいだろう。一刻も早くかつての日本のような省エネルギーシステムを構築しなければならない(不可能だけど・・・)。
 1970年代にチャールトン・へストン主演の「ソイレント・グリーン」という映画があった。近未来のニューヨークの話で、人口増加で食糧危機が始まっているのだが、結局、人間が増えれば相対的に食い物は減るわけで、それならば一番、繁殖している生物を食うのが最も合理的なわけで・・・というような空恐ろしい映画だった。
 まだ中学生だった私は、「いくらなんでもそんなことは起きないよ。地球には輝かしい未来が待っているんだから」と確信していたのだが、30年が経過して現実は「ソイレント・グリーン」に近づきつつあるような気がしてならない。
 世界の指導者たちはもう少し賢明だと思っていたが、「残念!」ということにならなければいいが・・・