肩書乞食

 昨日の「ニュース生放送 あさ8時!」にゲストとして神戸市議会議員の上畠寛弘氏が出演をしていた。

 ワシャは日記に地方議員のモノの悪さを書きまくっている。ただ「ごく少数だがモノのいい議員もいる」と付け足すことを忘れない。

 そうなんです。上畠議員、その数少ない議員の一人なんですね。このレベルの議員が各自治体に増えていくことこそが、地域の活性化につながるし延いては日本国の希望にもなってゆく。

「あさ8」は、百田尚樹さんと有本香さんが2人で始めたYouTube番組である。始めた時には、作家とジャーナリストでしかなかったけれど、今や参議院議員と日本保守党の事務総長になっている。そこに自民党の上畠議員がゲスト出演をするというのは、生半可な自民党議員にはできないですね。上畠議員くらいの切れ者で国政も県政も市政も総括的に把握し持論をしっかりと持っている人でないと、他党の、それも有本事務総長を相手にまともな議論を展開するのは、なかなか難しいでしょうね。

 全体的に見ると上畠議員がやや押され気味だったけれど(笑)、ほぼ五分五分の丁々発止と言っていいだろう。

 その中で上畠議員がこの言葉を口にした。タイトルにもした「肩書乞食」である。議員、政治家と言ったほうがいいかもしれない。この手の業界人は、なにしろこの「肩書」ってやつを欲する習性を持っている。もちろんこれにも例外はありますよ。

 例えば、ワシャの知っているT元議員はある委員会の委員長に指名されたが、これを固辞した。理由は「委員長になると質問ができなくなる」ということで、実際には委員長からも質問はできるのだけれど、平委員のほうが遠慮なく執行部に突っ込んでいけるということで、脇で委員長になりたくって仕方がない議員に押し付けた・・・そんなへんな議員もいる。ただやはりこんな議員はごく少数である。

 大方の与党系議員は委員長になりたく、その先に副議長、議長になりたくてしかたがない。なにしろ酒癖の悪い議員が「議長になりたいなら酒を止めろ」と言われ、びたっと酒を断ったというから、議長という肩書の魅力は、その手の議員には魅惑的なんでしょうね(笑)。

 Tくんも、若い頃は議員フロアにずらりと並んだ歴代議長の写真を見ると威圧感があったと言っていたが、年齢をかさねて議員といろいろな場面でやりとりをするようになって「議長なんて肩書だけだな」と思うようになったと言う。とくに議員になって、箸にも棒にもかかりそうのない議員が「議長であ~る」とふんぞり返っているのを見ると思わず失笑をしてしまったという。

 上畠議員、そういう阿呆な議員を総じて「肩書乞食」と切り捨てた。これは地方議会だけではなく、今回の石破降ろしにも言える話で、後々の大臣、副大臣政務官などの肩書にありつきたいがために、主流の中に身を置きたい。己の信条ややりたい政策などそっちのけで「肩書」目指してまっしぐら。最近、頂点の肩書を手に入れたゲルゲ~ルも盆暗キッシーも、間違いなく「肩書乞食」です。そして相手に「どこの学部?」と訊ねる癖のある宮澤喜一東京大学という肩書に修正こだわった乞食だった。もちろんその甥っ子の増税会長もその類である。

 こういった「肩書乞食」を一掃しないと日本の夜明けは遠いかなぁ。