ルールルルルル

 今朝の朝日新聞

《JR根室線117年の歴史に幕、映画・ドラマの「聖地」にファン殺到》

https://article.auone.jp/detail/1/2/2/16_2_r_20240331_1711894931986776

の記事を目にして「ありゃま!」と声を上げてしまった。JR北海道根室線富良野新得の間が廃線となる。函館から根室までをつなぐ北海道中央部を貫く主要鉄路が日高山脈で途切れてしまう。残念だ。

 とは言っても、ワシャは鉄っちゃんではないので、鉄道そのものに興味はない。「ドラマの聖地」としての「場所」に思い入れがあるのだ。

 1981年(昭和56)、倉本聰の『北の国から』がフジテレビで始まった。その第1回の冒頭で根室線の布部駅、富良野の次の駅が舞台となっている。

 黒板五郎(田中邦衛)とその子供の純(吉岡秀隆)、蛍(中島朋子)がホームに降り立ち、ここから2002年(平成14)に至る大河ドラマが始まった。最初は、「暗いドラマだなぁ」と思って見ていたような気がする。あまり気にしていなかったんですね。倉本聰という人のことも『前略 おふくろ様』の脚本家程度のことしか知らなかった。

 しかしドラマは、20年続き、布部駅に降り立った子供たちは成長し、自立し、子を生し、自らの人生を歩んでいる。

「暗いドラマだなぁ」と思って見ていたテレビのこっち側のガキは、その後、シナリオ文学にはまってしまい、一時期はマジメに富良野塾に入ろうかと計画を練っていたほどだ(笑)。だが、地元で就職しており、現在の生活を捨ててまで北海道にゆく度胸はなかった。

 でもね、倉本さんによってシナリオという文学には目覚めさせられた。仕事をする傍らで、シナリオの勉強もしたんですよ。だけど、モノにはなりませんでした(泣)。

 この日記でも倉本さんのことを74日も取り上げている。倉本聰という脚本家はワシャの人生の師だったんだなぁ。

 黒板五郎が布部駅に降り立ってから43年・・・長い歳月が過ぎてしまった。有人だった駅は無人となり、ついに廃線となり駅はなくなった。

 だが、倉本さんの中では、未だに『北の国から』は続いていて、もうドラマにはならないだろうが、黒板家が富良野麓郷に住んでいるような余韻が残っていることが嬉しい。田中邦衛さんは鬼籍に入られたが、黒板五郎はまだ雪深い富良野の丸太小屋で「ジュ~ン、ホタル~」って言っているような気がする。

 

 今日のタイトルは連続ドラマの最終話でキツネを呼ぶ蛍の声です。