あ~あ~あああああ~ああ~

 いやぁ~、久々に飲み過ぎましたぞ。今、昼過ぎなんですが、ようやく人心地がついてきた。こんな二日酔いは久々ですな。復活してようやく新聞を読む気力が湧き、紙面を寛げて驚いた。

《俳優・田中邦衛さん死去、88歳》

https://news.yahoo.co.jp/articles/8f72e7a3fa401d8c430c741d12e8d9a4cbff76c3

 あらら~、田中邦衛さんがお亡くなりになられたのか。88歳だったのね。倉本聰さんの「北の国から」で「黒板五郎」を演じられ、ドラマとともに五郎さんも老けていき、富良野に帰った48歳の五郎さんは、最終回の「北の国から2002遺言」で70歳になっていた。映像はその時に止まったまま、ワシャの脳裏にはフィックスとなった。だから五郎さんも、田中邦衛さんも70歳のまま歳をとっていない。

 しかし、倉本さんの中では、「北の国から」は続いていて、2012年の「文藝春秋」3月号には、「北の国から2011つなみ」の夢のストーリーが発表されている。もちろん、ワシャは今、その「文藝春秋」を机の上で開いているんですよ(笑)。

 ざっとの物語は・・・福島県浪江町で看護師をしていた「蛍」は3.11で夫の「正吉」を失う。「純」は「結」と離婚し、銀座のバーに勤める「れい」と再会する。「しゅう」は帯広の豆腐屋の嫁になり、ときおり喜寿を迎えた「五郎」の様子をうかがいに富良野にやってくる。「純」はその後、原発現場の瓦礫処理の仕事に身を投じ、下請けの危険な現場に身を置くことになる・・・ドラマになるとこういった物語が展開されていくことだろう。

倉本さんの文章のラストを引く。

《・・・危険な現場に身を置くことになるのだが、この顛末を書きはじめると長くなるので此処では書かない。その後れいちゃんとどうなって行くのか。もったいないから教えてやらない。黒板一家は、とにかく生きている。》

 五郎77歳、純41歳、蛍40歳。

 さらに時代は過ぎて、2021年である。五郎は87歳になり、純は51歳、蛍は50歳になっている。田中邦衛さんはお亡くなりになられたが、それでも黒板一家は、日本のどこかで生きている。倉本さんの中で確実に生きている。ワシャの脳内にも生きている。