腰道具、窯の中

 昨日、我が家でちょいとした工事があった。電気屋さんが来て、照明器具の取り換えをしてくれた。と言ってもね、天井に埋め込んである照明なので、けっこう大変な作業で、素人のワシャがなんとかできる代物でなく、プロの電気屋さんにお願いをした。

 その作業を脇で見ていたんだけど、電気屋さんが腰のベルトに道具をたくさんくっ付けているんですね。数えたところ13種類の工具、道具が腰回りに装着されている。

「かっこいい」

 と、思ってね、「何という名前ですか?」と尋ねると、「腰道具といいます」と答えてくれた。

 へぇぇ、「腰道具」というのか。そのまんまじゃん。そう思ってネットで検索してみると「腰道具」だった。いやはや世の中、知らないことばかりだな。

 

 夕方からは、凸凹商事の後輩たちと常滑市に行った。以前に凸凹商事で副社長だった人が常滑にいるので、久々の交流会をしようということになって、車で出かけた。

 なかなか面白い宴であった。副社長と飲むのは5年ぶりくらいになるか。この人が副社長をやっている時は、凸凹商事が一番活気づいていたなぁ(遠い目)。

 なにしろ切れ味のいい人だった。戦う組織をつくることに長けた人で、部下が新規事業を起こそうとすると、積極的にアドバイスをしてくれた。リスクについても注意を促しつつ、しかし、やる気をそぐようなことはしなかった。

 当時の社長が、「自分にとって代わるのでは」と懸念し、優秀ゆえ、部下の信頼が厚いゆえに、追われるようにして社を去ったといういきさつがある。

 その時の副社長直属の部下が集まったんですね。常滑で2軒はしごをしたんだけど、1軒目は酒蔵を改築した飲み屋で、風情がありました。ここね。

https://tokonameya.com/tokonameya/

常滑屋」というお店なんですが、まぁ常滑愛満載の場所でした。出てくる料理も美味しいのだけれど、それを盛る皿や鉢がすべて違う焼き物なんですね。ワシャは陶芸にも凝っていたので、料理そっちのけで器ばかりを見ておりましたぞ。

 2軒目は、土管を焼く大きな窯を改装した「バー&ビストロ共栄窯」

https://bar-kyoueigama.com/

で、まさに窯の中で美味しい料理とお酒をいただく。

 帰る際に、店内をぐるっと案内していただき、窯の中を堪能した。同じ釜の中でも耐熱煉瓦の焼け方が違うんですね。あるいは塩分が多い場所では、煉瓦に志野茶碗のような、それほど白くはないんだけど、透明度のある志野釉風の柔らかいコーティングが神の手によって施されていた。窯の中ってとても変化に富んでいる。

 そんなことも初めて知った。ホント、知らないことだらけなのだ。

 

 朝から忙しかったけれど、充実した時間を過ごした。常滑から自宅に戻ったのは午前1時30分、そのまま布団に入って寝てしまいました。あ~おもしろかった。