光を浴びて消える妖怪

《日本保守党が大阪街宣 有本氏「日本を豊かに強く」 河村氏「国会も地方も『議員の家業化』ストップ」 百田氏「今のままでは日本が壊れる」》

https://www.zakzak.co.jp/article/20231111-435NUJ5UMVNNRB73CXHJXCQG5Q/

 日本保守党の大阪街宣は、悪意ある警察・消防への通報で妨害されたが、それでも大阪の人達は有本さん、河村名古屋市長、百田さんの現物の見、肉声が聴くことができ、30分という短い時間だったが思いの共有をできたのではないか。

 妨害を謀ったヤツ、これはある種のテロだと思うが、テメエの思想信条のためならどんなウソでも、どんな悪行でもやれてしまうというクズがいるんだね。

 おそらく警察にも消防にも受信した電話の痕跡が残っているだろうから、その辺りをしっかりと調査して、もしテロリストの特定ができるなら捕まえてほしい。テロバカのことはどうでもいい。それでも屈せず梅田に集まった2万人の観衆にメッセージを届けたことは有意義だった。

 そして全世界でユーチューブにアップされた大阪街宣の動画を何十万人が視聴している。百万を超えているかも。

 これは大変なことなのである。例えばフニャチン岸田首相が西三河の某市に地元の衆議院議員候補者の応援に駆け付けたことがあった。この時には、自民系の県議、市議の後援会、町内会まで動員をかけて人集めをした。で、200人の人が広場でフニャチンのありがた~い話を拝聴した。お決まりの手帳をかざすパフォーマンスを見せてくれたが、パラパラと拍手があったくらいで、演説者と聴衆が一体になるなんていう状況にはまったくならない。

 応援弁士も、候補者も、フニャチンも、演説下手でそりゃぁ聞けたもんではなかった。

 それと比べると、昨夜の梅田の街宣はレベルが違う。日本保守党は動員などかけていなかった。芸人のほんこんさんですら、自身から「応援に行かせてもらいまっさ」という感じで、あの大観衆の中にいたのである。

 首相が来るというので自民党が動員をかけて200人。まだ国会議員もいない政党が、SNSだけで、2万人(2万5千人とも)。

 このことは、自民党、しっかりと受け止めないとダメだ。岸田自民ではもう国民が納得しない。解党的出直しをしないと、本当に日本を壊すことになるぞ。

 首相から、国会議員、地方議員、後援会、関連企業とガチガチに自民党組織は固められている。しかし、コアな部分は実は少数なのだ。大半の無党派層が、「安倍さんならやってくれるかも」と思って、「立憲や共産に入れるなら、安倍自民に」と投票行動を起こしてくれていた。

 岸田自民ではそんなことは起きない。「自民に入れるくらいなら反対の候補に」とか「投票するのをやめよう」となってくる。

 自民党は地方からその屋台骨を腐らせてしまった。どの議員のパーティーに出ても、同じなのだ。動員された人間が200~300人、ホテルの大広間で2時間ほどの演説会をやる。食い物なんかはたかが知れている。あっという間になくなってしまうんですね。それで、下手糞な思いのこもらない挨拶が延々と続く。最終的には候補者が氏名を書いた幟を立てて会場中を挨拶して回る。猿芝居以下だね。

 ここからどう脱却するかが重要だ。

 一例を挙げれば、今のグダグダの政治家たちよりも、昭和30年(1955)に自由民主党を立ち上げた時の三木武吉のほうが遥かに柔軟な考えを持っていた。

「私は自由民主党を十年若返らせるべきだと考える。いや十年ではまだ足りん。五十代の人が上に立たないと、国民に納得してもらえる政治はできん」

 今から68年前、策士三木武吉の演説である。

 このセリフが古びていないというか、全国津々浦々、自民党組織ではまったく実現されておらず、現役の国会議員に対しての警句と言ってもいい。世襲で、若いお坊ちゃま議員、お嬢ちゃま議員がいても、それを操っているのは高齢者たちである。構造として68年前となんら変わっていない政党、それが自民党だ。

 

 三木武吉はおらず、安倍晋三は銃弾に倒れた。どうする自民党。日本保守党の日の出に対抗する手はそれほど多くないぞ。そのまま旭光を浴びて、影どもは消えていくか?