プレハブなら止めておけ

橋下徹氏「プレハブ万博でいい」費用増&経済効果に持論 旗振り役途中下車には「無責任」と反省》

https://news.yahoo.co.jp/articles/88de64132f72ac40758a895516beb010c59e35af

 半世紀以上前に大阪千里丘陵で開催された日本万国博覧会をワシャは知っている。そこには日本の未来どころか世界の未来が広がっていた。夢の未来が目の前に展開した。あのカルチャーショックが、ワシャをイベント屋として奔(はし)らす原点だったと言っていい。

 大阪万博から帰ると、ワルシャワ博覧会をやろうと思い立ち、自宅の自分の部屋を展示場にしていろんな玩具を並べ、ロープで区切って短い見学コースもつくった。その上で友達を呼んで、万博ごっこをやって遊んだので、「万博小僧」と言われたものだ。

 千里丘陵で世界に触れて、洋画の世界にのめり込んでいき、中学校時代には「映画小僧」に進化した。それでもね技術家庭科で、製図を教わると、架空の万博会場の図面を作成し、将来の開催に備えたりもした。

 成長して、「イベント」とか「まちづくり」に関わる仕事についたのも、1970年の大阪万博の影響があったのかもね。今でも、1970年の大阪万博が大好きで、その関連資料や本は山ほど持っている。

この日記には2004年から22回にわたって「万国博覧会」について書いている。しかしその言説は、その後に開催された「万国博覧会」に批判的なものが目立つ。

 1970年だからよかったのである。これから日本が海外に飛躍している段階だったから子供たちに夢を与えられた。

 しかし2023年、テレビでもネットでも海外情報はいくらでも入手することができるし、普通の人達が日常的に海外に出かけるようになった。そもそも子供までもがスマホで世界とつながっている。それに、海外進出を続けていた日本企業は、とくに大陸から国内への回帰を始めている。

 そんな時代に、もっとも科学技術が進んだ日本で、巨費を投入して海外を体験する時代ではない。それもプレハブの建物で体験して何がおもしろいのか。

 半世紀の歳月を経て、万国博覧会など日本で実施する意味が見当たらない。「万博小僧」がはっきり断言しよう。大阪万博を知らない橋下徹市長(当時)の言説に乗っかって、この意味のないイベントに巨費を投じるのは無意味である。即刻、中止決定をしたほうが日本のためだ。