「剣客商売」から考える

 昨日の夜のBSフジで、池波正太郎の「剣客商売」をやっていた。ワシャは池波小説も好きなので、晩酌をしながら観ましたぞ。昨日は、「剣客商売」第4巻の「天魔」だった。ざっとストーリーを述べておく。

 

 秋山小兵衛(藤田まこと)の弟子に真面目で人柄のよい笹目という侍がいた。笹目には千代太郎というその侍には子供がいて、これが幼いながら敏捷で小兵衛は「剣術を本格的にやらせたらどうか」と勧めた。

数年後、千代太郎が14歳の時、一刀流の道場に現れ、道場主に試合を挑んで殺してしまう。それから5~6年、千代太郎は諸方の田舎道場をまわって、道場あらしを続け何人もの剣客を血祭りにあげるという悪行を重ねた。

 そのことを笹目が厳しく𠮟りつけると、千代太郎は飛び上がって笹目の頭を蹴飛ばして瀕死の重傷を負わせる。

 そのことを聞きつけ、急ぎ駆けつけた小兵衛に、笹目は「秋山先生。せがれは魔性の生きものでござる。生かしておいては世のためになりませぬ。た、たのみ申す。先生、千代太郎を討って下され」と、言い残して死んでしまう。

 そして小兵衛と千代太郎は小兵衛の道場で相対する。その時すでに30余人をその手にかけていた千代太郎を見て、小兵衛は思った。

「こやつ・・・魔物に魅入られたな」

 対決は小兵衛の一撃で気を失った。小兵衛は亡き笹目のたのみとはいえ、若い千代太郎の命を奪うことを躊躇し、縛り上げて物置に入れておいた。その後、諄々と言い聞かせ改心をさせるつもりだったのだろう。しかし甘かった。

 千代太郎は物置から脱走し、その後8年行方をくらまし、再び道場あらしで人を殺め始めた。

 千代太郎が小兵衛を狙っていた。不意打ちを警戒し、嫁のおはるを実家に帰し、自身も鐘ヶ淵の隠宅から出て、「不二楼」に身を寄せた。

 やはり、千代太郎は鐘ヶ淵を襲った。そして家じゅうを荒らしまわり、最後には横屋の柱をへし折ってしまう。それを見ていた百姓に「このことを秋山小兵衛に伝えておけ」と捨て台詞を残して去っていった。

 最終的に、小兵衛は千代太郎と再度の対決をして、今度はとどめを刺した。テレビではそうなのだが、原作では小兵衛の息子の大二郎が対決して勝っている。

 

 というような物語である。ここで問題提起をしたい。

 小兵衛の隠宅を不意打ちで襲い、屋内で暴れまわって破壊を尽くす。嫁のおはるが在宅していれば人質になっていただろう。そして千代太郎はおはるを使って小兵衛の命を奪いにくる。この一連の流れは、10月7日のハマスの襲撃と同じ構造と言っていい。

 イスラム研究者と称する高橋おかず氏を始めとして、多くの識者面した連中や、左がかったマスコミはこぞってイスラエルを非難している。

 でもね、ハマスは千代太郎なんですよ。そこのところが判らない研究者らは、「剣客商売」の「天魔」を観ろ。池波正太郎さんの原作を読め。

 ワシャはまったくテロリストを容認できないし、国の存亡をかけて命がけで戦うイスラエルを支持するものである。

 いいですか?ガザ地区の住民に被害が出ているとするなら、それはハマスが住民を盾として使っているからに他ならない。

 日本軍が沖縄で、硫黄島で、占守島で、無辜の住民を盾にして戦ったことはない。クソサヨクが「沖縄では~」とか言いそうだが、そんなことはなかった。

 住民を盾にすることが得意なのは、支那便衣兵とか、テロリストどもであって、正規軍、それも日本を筆頭に民主主義国家ではまずありえない。

 ハマス発表のガザ住民の死者数がなんの根拠もなく全国紙の1面に踊っているが、それはテロ組織が自分たちを守るためガザの住民を使っているだけのことで、この上なく卑劣な行いなのである。こんな奴らの肩をもっている高橋おかず教授、大丈夫か?