眠くもなりますわ

 大阪府八尾市議会で、副市長がひな壇で寝ちまったそうです。

《怒りの手紙「議会で居眠りオジサン...納税者として納得できない」何度も目をつぶるのは『副市長』本人直撃すると「下向くことが多いので誤解されたのかな」》

https://news.yahoo.co.jp/articles/9ee98dd2f42bd7d9804469193ba26fa1e486b11c?page=1

 八尾市民から厳しい意見が出ているようだが、はっきり言えば、どこの議会でも居眠りしている議員は山ほどいるし、執行部側にも舟を漕いでいる気の抜けた幹部はいる。ことさら八尾市だけがみっともない議会ということではない。

 しかし、ことが副市長となると話は別だ。少なくとも議場において、市長、副市長、教育長、企画部長、総務部長あたりはつねに眼光鋭く議場を睥睨していなければいけない。出来の悪い副市長が「下向くことが多いので誤解されたのかな」と言い訳をしているようだが、李下に冠を正さず瓜田に履を納れず、そもそも下を向くな!市長答弁を確認したいのなら書類を机の前に置いて姿勢を正して目だけ動かして読め。

 厳しいことを言ったけれど、この副市長のつらさも判らないではない。下手な議員の質問を聴き続けるというのは、ある意味で苦行なのである。質問の構成もちぐはぐで、何を言いたいのかよく理解できない。さらに人前で話す訓練がされていないので、言葉の抑揚や間といったものをまったく無視してただひたすら原稿を読む。こんな質問を何時間も聞き続けるって達磨大師でも悲鳴を上げるのではなかろうか。

 

 T君に聴いた話なんだけど(笑)、彼の同僚の女性議員が一般質問に立つというから、原稿を確認させてもらったところ、文字数で20,000字を超えていた。普通は1分で270字というのが相場だ。60分で16200字というのが一番いい。しかし、それを14分もオーバーしているから「質問を減らした方がいい」とT君は忠告したそうだ。

 結局、その女性議員、まったくカットせずに20,000字で質問席に立ってしまった。収まりがつかないだろうという意識はあったんでしょうね。初っ端から倍速で質問を始めた。ほぼ早口言葉だった。20分くらい経ったあたりで、質問の進捗が思わしくないことに気が付いた。そのあたりから3倍速に切り替えてしまった。こうなると、何語を喋っているのかさえ聞き取れなくなる。40分過ぎに、今度は急にスロー再生になってしまった。

 わざとやっているのか?ギャグとしてはおもしろいが、聞き取っている執行部はたまりませんぞ。どうやら3倍速が効きすぎて、質問を早送りし過ぎてしまったようだ。時間をきっちりと合わせようと、極端にスロー再生をしたということ。

「そ~れ~で~は~さ~い~し~つ~も~ん~で~す~」

 頑張ったんだけど、3倍速が効いてしまって、結局、6分ほど時間を余らせて早々と質問を終えたのだった。議場のあちこちからはくぐもった笑いが起こったのは言うまでもない。

 

 こういう支離滅裂、ハチャメチャな質問なら八尾市の副市長も居眠りせずに済んだかもしれないね(笑)。