議会の話

《30代新市長を恫喝?市議会で“居眠り論争” 広島》

https://news.yahoo.co.jp/articles/15181720e145a81bc352251a6e67913e6fdb209f

 新市長が初議会に出た。その議会中、居眠りをしていた議員が何人かいて、どこの議場でもそうなんだけど、市長の席からはそれがよく見えるんだ。

 

 どことは言わないけれど、某市の議場でも同じである。なにしろ、議員の一般質問というのが退屈この上ない。国会議員から市町村議員まで、質問席で滔々と・・・じゃないか、ガチャガチャと悦に入って質問をするが、彼らは話術のプロではない。中には上手い人もいるだろうけれど、大方は素人なのである。素人の1時間もの話、起承転結もなく、序破急もなく、ただただ、ありきたりの質問の羅列で、聞いていて面白いわけがない。そりゃ寝るジジイもいるだろう。

 しかしね、某市にへんな議員がいるという。その議員は議会の開始から終了まで、それが開会日から閉会日まで、絶対に寝ないそうだ。何だか知らないが、質問席の議員の話を聞きながら自席で、せっせせっせと書類を読んだり、質問者の発言を筆記したりと、なにしろ忙しい。

 一般質問もするし、関連質問も、議案質疑も、委員会でも楽しい質問をしまくっているそうだ。この間はギャグが滑ってしまったらしいけど。

 

 こんなニュースがある。山口県が2000万円で庁用車を購入したんだとさ。

山口県購入の最高級車「センチュリー」貴賓車としての使用、17年度以降わずか計13日》

https://mainichi.jp/articles/20201001/k00/00m/040/225000c

 山口県、貧乏県だと思っていたが、スゲー金持ちじゃん。おそらく国の補助金がジャブジャブ入っているはずなんだけどね。山口県議会は、何のチェックをしているのかニャ?

 前述の楽しい質問をする某市の議員(以下、「楽しい議員」と略す)は、ある時、補正予算書を見ていて、「秘書課」のところで「備品購入費」に600万円が計上されているのを見つけた。年度の途中で、600万円の備品の購入は大きい。秘書課だし。そう思って探っていくと、なんと新しい「市長車」の購入費で、それがトヨタランドクルーザーだということが判明した。

 これを楽しい議員、議案質疑でぶち上げた。

「これって補正予算の説明の時には触れられませんでしたよね!」

市側は購入を認めて、南海トラフ地震などの災害対応で、市長が現場に出て陣頭指揮を執るために4WDの購入をするのだと説明した。

「それはおかしい、災害時にトップが本部を離れるようなことがあってはならない。それをやっていいのは民主党の時の菅(かん)首相だけだ」

 と言ったかどうかは定かではないが、日常的には市長が使用し、災害時にも市長だけが使用するというのを撤回させ、4WDの強みを活かして、災害時に一般職員が使えるところまで譲歩をさせた。

 

 オ~イ、山口県~。市長が毎日使うけど、災害時は職員も使う600万円のランドクルーザー購入でも、きっちりと質しているぞ。3年間で13日しか使用実績のない高級車センチュリーに2000万円ですぞ。山口県議会議員はなにをしているんだ!

 

 次の話は、某市のことではないので、N市とでもしておこうか。そこの議会がまた大変な議会で、なにしろ古参のジジイがはばを利かせる昭和の地方議会そのものなんだそうな。

通称「議運」と呼ばれる委員会がある。正式には「議会運営委員会」というもので、議会の古参議員たちが構成する、いわゆる「長老会議」のようなものと思ってもらえばいい。

基本的に議員は視察が好きなのである。中には、某市の楽しい議員のように「団体で行く視察なんて、ケッ!」と思っているのもいるけれど、長老たちは団体旅行で、なおかつ随行がついて、全国津々浦々に出かける視察を心待ちにしているところがある。N市の長老もそうなんでしょうね。今年は武漢ウイルス禍でどこの議会も視察受け入れについては敬遠している。とくに愛知県は東京、大阪と並んで感染者の多い県だと思われているから、相手も二の足を踏む。それを早い段階で見極めた愛知県刈谷市議会などは、視察費そのものをそっくり返上しているくらいだ。潔い。

しかしN市は「議運」で視察をすることになった。随行は、正規職員の女性1人と臨時職員の女性1人、2人の女性職員を同伴して行くという。

おいお~い、正規職員なら女性でもありだと思うが、臨時職員をあえて担当にしてまで随行に加える真意はなんなんだ?N市議会、大丈夫か。

 通常なら、課長級の職員が随行する。それもその業務を熟知した職員が適切だろう。それをあえて女性2人を随行者に選ぶ、そのセンスが疑わしい。それもこのコロナ禍の中で、女性2人に世話を焼かせて大名旅行をする意味が見えない。

 N市議会、なにしろ、70歳以上の議員が11人(38%)もいる。その中の一人は80歳ごえのご老体で、さらに再選を目指しているんだとさ。やれやれ。これらの長老たちが年齢を引き上げているので、N市は、楽しい議員のいる某市よりも平均年齢で7歳も上回っている。

 70歳、80歳が4割近くいるロートル議会の爺様がたに、若い世代のことだとか、女性のこととか、デジタルの話なんて、理解できているのだろうか。噂でしかないけれど、N市の長老様は、このところ議会で発言したことがない人がいるんだとさ。ICT機器なんて使いこなせないだろうし、老眼がすすんで書類も読めないだろうから、議員席ですることないよね。若手の質問なんか端からバカにしているし、地元の敬老会とか、グランドゴルフには足しげく通っていて、疲れが溜まっているからついつい舟を漕いでしまうのだろう。よだれだけは垂らさないでね。

傍聴席にきている普通のお年寄りなら、それでいい。しかし、議員として議席をもらっているんだ。議会中くらいきっちりとしていろ。

 

これでいいのか、地方議会。まぁ国会でも寝ている議員が多いけど(泣)。