本がとんでもないことになっている。我が家には正式な書庫が3つある。それらの蔵書は200%以上で、すでに本棚が奥と手前で2列での配架にならざるをえず、だから背後の隠れてしまった本については、ワシャの記憶のみが頼りだ。
その3部屋以外の3つの部屋にも本棚があって、そこにもコミックや文庫がぎっしりと詰まっている。最近では、玄関や階段室にも積みあがりはじめ、ホント、なんとかしないと身動きができなくなってきた。
ということで、昨日、本の整理を始めたんですわ。どうだろう、半日かかって段ボール箱4つ、冊数にして300冊くらいかなぁ、なんとか選り分けでブックオフに持っていこうと考えている。
しかし、300冊くらいではまったく焼け石に水で、ワシャの家に積み上がっている書籍どもはビクともしていないのだった。
本好きの人には分かってもらえると思うんだけど、そんな整理をしているとついつい整理している本を手に取ってしまうんですよ。そもそも読んだ本だから、懐かしいってのもちょっとあってね。
たまたま手にしたのが鎌田慧『現代社会100面相』(岩波ジュニア新書)だった。
なつかしいなぁ~。まだワシャが朝日新聞の影響をモロに受けていたころに買った本だ。昭和の後半にその時代の問題点を列記している。のっけが「国家秘密法」、続いて「自衛隊」、「基地」、「沖縄」、「日の丸・君が代」、「靖国神社」と並ぶ。
ううむ、自分事ながら、よくこんな本を買ったもんだなぁ。若いということはバカが見えないんだね(自嘲)。
でもね、ペラペラとめくって少しだけ安堵した。そこここに若きワルシャワのメモ書きがあって、著者の主張に疑問を持っていることがわかった。よかった。
「国家秘密法」では《この法案では、外交問題も秘密にされている。秘密が多くて刑罰の重い国を、どうして民主主義国家と呼べるだろうか。》というところに「?」が付けられている。
「自衛隊」では、末尾が《日本が戦争にまきこまれる危険性はますます強まっている。》に「?」。
「基地」でも、《戦争の危険性がしだいにたかまっている。》に「?」。
「沖縄」にいたっては、《戦争中も本土防衛のための防波堤とされた沖縄では、日本軍が住民に乱暴したり、集団自決させたり、虐殺をした。》とあって、ワシャのメモは「してねーし」とある。
でも、ワルシャワ青年は、若造だけどちっとはマトモに考えていたようでホッとしたわい。
それにしても、さすがは鎌田慧、今読んでも突っ込みどころ満載で、こんな笑える本はブックオフに持っていくのが惜しくなってしまって、結局、本棚に戻したのだった。 ワルシャワの本の整理は遠い(トホホ)。