顔について

 昨日、職場でのこと。ワシャの職場には2つの島があって、大きい島と小さな島に分かれている。ワシャの席は大きい島の真ん中あたり。隣の人があまり出勤して来ないので、その人の机まで占領して作業をしているのじゃ。

 昨日も午前8時過ぎには出勤して、書類の整理をしていた。途中で階下の事務スペースにも顔を出して、種々の情報収集をする。

 1時間ほど各課をまわって、自分の事務室に戻ってみると、おっと、いつもは出勤していない隣人の顔があるではあ~りませんか。こりゃ失礼いたしました。先輩役員には気を遣う古参の女性役員が「ワルシャワさんがはみ出して仕事しているから」と先輩役員の代弁をしている。

「はいはいすいませんでした」と丁重に誤っておきましたぞ。素直なワルシャワ偉い!

 それからは狭くなった机で(自分の陣地だけだからね)、仕事を続けたのだった。

 1時間ほど経過して、大きく伸びをした。コーヒーでも煎れて一息つこうかと思うと、気が緩み太いため息が出た。

 そうしたらね、さっきの女性役員がワシャの顔を見て「ワルシャワさん、顔色が悪いですよ」と言うではないか。

 おいおい、それほど親しくもないのに、人の顔色のことを「悪い」って言うか?その無神経さに「カチン」ときたが、そこは役者のワルシャワ君、まったく表情を変えずに「寝不足ですかねぇ」と受け流して終わり。

 そのオバはんにそう言われるまでは別にどうとも思わなかったが、あからさまにネガティブなことを言われると気になるじゃないか。「そう言えば昨日から頭が重かったり、背中が痛かったりしていたなぁ」と、気の小さい人間なら気になって仕方がなく、そのことで顔色が悪くなってしまう。

腹の座ったワシャでさえ、鏡を見てみようかとか、他の人に確認してみようかと思うくらいだからね、

でも、業腹なのでそのオバはんのいるところでは、鏡も見ず、誰にも確かめず、ぐっとこらえて過ごしたのだった。

夕方、隣町の駅前に用事があって、流星号で走って行ったのだが、まったく体調など悪くない。いつもよりスピードを出して、コーナーを曲がるときには自転車でドリフトをしながらターンしてやったわい。

用事を済ませて、家へ帰って、シャワーを浴び、夕方から情報交換も兼ねた食事会に参加した。もちろん、手指の消毒、ソーシャルディスタンス、窓も開け、入り口も開放しての席で、やれる防止策は徹底的に尽くして開催した。

 酒を飲むとワシャは顔が赤くならない。どちらかというと青くなる。だから顔色はますます悪くなっていくのであった。ざまーみろ。