朝日の毒のほうが怖い

 昨日の朝日新聞社会面。

《フグ、稚魚にも毒性あり シラスパックへの混入相次ぐ 健康被害は未確認、でも「食べないで」》

https://www.asahi.com/articles/DA3S15519935.html

 ワシャはクソガキの頃から「シラス」「ちりめんじゃこ」が大好物で、大根おろしに少し多めに盛って、醤油をかけずにいただくのが定番となっている。とにかく食卓に「シラス」を切らしたことがなく、そのままを酒のつまみにすることも多い。

 でね、言いたいことはタイトルのとおりで、シラスを食べる時によくあるのが、小さなイカ、タコ、エビ、カニだったり、黒ずんだ別種の稚魚らしきものが混入していることがある。イカタコエビカニは正体が知れているので、そのまま食べてしまう。子供の頃は「当たり~!」と思ってそれを選って食ったりもしていた。

 黒ずんだ別種の稚魚は、見つければ除けている。しかし、ごっそりと大根おろしに盛って食ったりしていれば知らず知らずに食しているのだろう。しかし、何十年このかた、シラスで中ったことなどない。これは大きな現実。

 朝日新聞の記事は、まずフグ毒の専門家の言をもってきて「フグの肝臓と卵巣は全ての種類で食べられない。フグは毒があるのが前提で、資格のない人が調理したものを食べてはいけない」と警告を発する。そしてフグの「稚魚は卵巣の卵から生まれるので毒が残っている。小さくても毒性はある」と続ける。

 ここまで読んだデュープス読者は「ちりめんじゃこにフグの稚魚が混じるのは言語道断!」と怒り狂って不買運動を始めるかもしれない。

 でもね、その後に解り難く「体重20gのマウスを30分間で死に至らせる量の6分の1以下」と書いてある。生まれたての赤ん坊が「シラス」に混入したフグの稚魚1000匹を喰うと危険なのだ。成人のワシャがフグにすぐに中るためには、「シラス」に混入したフグ稚魚20000匹も喰わなければならない。喰えるか!

 フグ稚魚の混入量もシラス1キロあたり0.1匹で、10キロ食べると1匹に当たるのだ。20000匹を喰うためには、200トンのシラスを喰うのかい?

 計算が混乱してきたけれど、健康被害に起こすには、かなりの量(人間が喰えない量)をいっぺんに摂取しなければならないことだけは理解していただけると思う。

 つまり何が言いたいかというと、こんな非現実的なつまらないニュースに社会面の半分も割いているってバカじゃないの?

「フグ 稚魚にも毒性あり」とでかでかと見出しを打っているが、それは食用基準を大きく下回ったもので、はたしてそれを毒性と呼んでいいものだろうか。消費者の不安をあおるだけのことではないか?

「シラスパックへの混入相次ぐ」ってアータ。普通は1パック50~70g程度ですがな。10キロに1匹だったら何百パックに1匹ということですな。「相次ぐ」ってほどのことか?

健康被害は未確認」・・・。まさに、食用基準を大きくクリアしているのだから健康被害が出ようがない。それを大袈裟に騒いでいるのは朝日新聞というイデオロギー紙のみ。

 業者は「選別は不可能」と言っている。そりゃそうだわ。10キロの中の1匹を選別しろって言われてもねぇ。違和感があれば消費者が分けて捨てますがな。そんなことを構わずに食っても健康被害もないということ。

 このクソ記事がもとになって、またシラスパックに余計な文言など入れることにならなければいいが。

「まれにフグの稚魚等が混入していますので見つけた際には絶対に口にしないでください」

 朝日もそう締めくくっている。もう少しまともな記事を書けよ。