ケチ臭いのはダメよ

 生活保護の話が尾を引いて、すっかりもう1本のほうを忘れていた。12月24日の中日新聞には、やはり同じ安城市のことが地方版の右肩に大きく出ていたんだ。見出しを並べますね。

《年明けからいよいよ大河》

安城発信 控えめのワケ》

《切っても切れない「家康の源流」》

 家康の生まれた岡崎では、市が10億をこえる予算を組んでPRに余念がない。それもそのはずで、記事中にもあるが「県内の経済波及効果が393億円」と言われているから、その内の何割かが岡崎に落ちるだけでも10億円は回収できてしまう。だから「どうする家康」を使わないでどうする。

 岡崎に隣接する安城市、ここは家康の祖父である清康という傑出した武将が拠点にした安祥城(あんしょうじょう)があったところだ。城跡には土塁がきっちりと残されていて往時の様子を彷彿とさせてくれる。さらに本證寺という城郭伽藍が残っており、やはりここも寺の北側に戦国期から変わらない土塁や堀が残されている。また安城譜代と呼ばれる家康直属の家臣ゆかりの土地柄でもあり、大坂の陣で禁をおかして先陣を切ってしまった石川丈山にまつわる公園もある。

 掘り起こせば岡崎に負けない文化財があるのにも関わらず、市の上層部がケチなので、「どうする家康」関連の予算は900万円ちょっとだった。岡崎市の100分の1にも満たない。そんなことで経済波及を引っ張れると思っているところが甘い。議員からの指摘があって若干の予算を上乗せしたようだが、それでも微々たる額で、まぁけち臭いことに変わりはない。明石市の泉市長なら、どか~んと予算付けするんだろうけどね。