バイアスには本が効く

 今日の朝日新聞もよくない。オピニオン面の投稿欄「声」に「平和のバトン」と銘打って、朝日洗脳のお先棒を投稿者に担わせている。

「声」の右肩はそのまま朝日の主張と言っていい。71歳の女性に大東亜戦争を語らせて「反戦」を叫ばせる。

 おいお~い、71歳って昭和26年生まれじゃないっすか?そもそも戦争知らないじゃん。  ところがこの女性の叔母さんがビルマ戦線で戦死した兄(女性にとっては叔父)の話を聞かされたんですと。戦後に銃後にいた叔母さんから聞いた話で、こう書いている。

侵略戦争と知らなかった叔母は、戦場の叔父に「国家の危機に不惜身命をもって戦ってください」と手紙を送っていた。それを悔い、苦しみ続けていた。》

 う~ん、そもそも「侵略戦争」ではなかったし。プーのウクライナ侵略のこの時期に、あえて、叔父さんも必死に戦っていた戦争に「侵略」という下品な言葉を冠する意味が解せない。叔父さんの残念な死に方についても触れておられるが、叔母さんが独身を貫かれたほどの最愛の兄(叔父)の死を、日本を貶めるために使うかなぁ?どんな死に方であろうと、故郷の妹や家族、さらには日本を救う一助になればと思って、叔父さんは戦って、死んだ。それが全てである。

 その人、叔母さんから兄(叔父)の写真のコピーをもらったんだとさ。で、《2歳になった孫にも、もっと大きくなったら、写真を見せて戦争の話を聞かせたいと思う。》って・・・止めておいてくだされ。 大東亜戦争、太平洋戦争が何だったかを知りもしない戦後生まれが、バイアスのかかった偏った知識だけで、後生に対してもっともらしく戦争を語らないでほしい。とくに「侵略戦争」と決めつけて話をすることはきわめて危険だ。 71歳の女性は、叔母の語ったこと以外に何を知っているのだろうか?ワシャも戦後生まれで、先の大戦のことなどこれっぽちも体験していない。しかし、支那戦線から生還した伯父の話は何度も聞いたし、祖父の友人の軍人の体験も耳にした。学徒動員に出ていた父の話は派手だった。 でも、それだけでは戦争は見えてこない。とにかく手当たり次第にあの戦争に関わる資料、文献を集め、そうしてようやく「こんなことなのだろうか」くらいに感じられ得るようになった。 今、ざっと数えたんだけど大東亜戦争、太平洋戦争がらみだけで600冊くらいはある。その中にはまさに叔父さんが従軍した戦争を書いた『ビルマ戦記』(光人社)という本があった。 おそらく投稿者の叔父さんが戦死されたのは、日本の第33軍がシッタン川を渡過して、英印軍に攻撃をした前後のことであろう。

 ぜひ、お孫さんたちには、最前線で祖国のために一生懸命に戦っていた叔父さんの話をしていただきたい。

 再度、言っておく。あの戦争は「侵略戦争」ではない。